JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-9
発生年月日 2010年06月02日
事故等種類 死傷等
事故等名 旅客フェリー第十六櫻島丸旅客負傷
発生場所 鹿児島県鹿児島市 鹿児島港本港区桜島フェリーふ頭
管轄部署 門司事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 旅客船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年09月30日
概要  本船は、船長ほか6人が乗り組み、鹿児島港本港区桜島フェリーふ頭の岸壁に船尾を、桟橋に右舷を着けて接岸し、陸上の可動橋及び本船船尾のランプドアを自走して車両甲板に入る車両の積込作業を行っていた。
 車両甲板では、甲板員A及び甲板員Bが車両の誘導に、機関長及び機関員が車止めの設置に当たり、陸上の可動橋入口では陸上作業員Aが車両の誘導を行っていた。
 本船では、車両積込終了後の作業手順として陸上作業員Aが可動橋入口に車両の進入を防止する遮断柵を設置したのち、甲板員Aが船尾にロープを張り、甲板員Bがランプドアを閉鎖することになっていた。
 陸上作業員Aは、オートバイ3台及び乗用車5台の誘導を終え、出港時刻を知らせるベル(以下「出港ベル」という。)が鳴った頃、船内の方を向いて可動橋入口に遮断柵を設置し、後方を振り返ったところ、1台の乗用車(以下「本件乗用車」という。)が到着したことに気付いた。
 陸上作業員Aは、本件乗用車を一旦停止させた上、追加の積込みを知らせようとし、本船乗組員の姿は見えなかったが船内に向かって右手を挙げ、「お願いします」と言ってしばらくランプドアを見ていた。
 甲板員Aは、船首側に順次車両を誘導して車両甲板の中央付近で車両の誘導を終え、可動橋入口に遮断柵が設置されたことを確認したが、船尾にロープを張らず、出港後に車両甲板に積もった降灰を除去するため、機関長及び機関員と共に船首部でオートバイを移動させる作業を開始した。
 甲板員Bは、可動橋入口に遮断柵が設置されたことを確認し、車両甲板から船側甲板に上がり、左舷船尾部のランプドア操作位置から船尾方を見たが、本件乗用車には気付かず、ランプドアの閉鎖を開始した。
 陸上作業員Aは、船内からの応答はなかったが、ランプドアが上昇する様子がなかったので追加の積込みが了承されたものと思い、可動橋入口の遮断柵を外して本件乗用車を誘導した。
 本件乗用車は、本船に向けて走行中、平成22年6月2日18時20分ごろ、上昇を開始したランプドアの端部と本件乗用車の前端部とが衝突し、本件乗用車を運転していた旅客が頭部裂傷及び打撲傷を負った。
原因  本事故は、本船が、鹿児島港本港区桜島フェリーふ頭において車両の積込作業中、陸上作業員Aが、本件乗用車の追加積込みを行おうとして本船乗組員の了承を確認せずに本件乗用車を誘導し、また、甲板員Bが、遮断柵が設置されていることを確認したのみでランプドアの操作を開始したため、本件乗用車が本船船尾に向かって走行を始め、上昇を開始したランプドア端部と本件乗用車の前端部とが衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:1人(旅客)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。