
| 報告書番号 | MA2011-8 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2010年11月28日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 旅客フェリーはいびすかす乗組員死亡 |
| 発生場所 | 鹿児島県鹿児島市鹿児島港谷山2区第3突堤 鹿児島港谷山2区東防波堤灯台から真方位268°2,220m付近 |
| 管轄部署 | 門司事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | 旅客船 |
| 総トン数 | 1600~3000t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2011年08月26日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか8人が乗り組み、平成22年11月28日14時40分ごろ鹿児島港に入港し、一等航海士が、16時00分ごろ、休暇明けで本船に乗り組んだ。 船長及び甲板部乗組員は、17時10分~20分ごろの間、船橋で作業ミーティング(打合せ)を行い、当日乗船する旅客人数、積込み予定の貨物、車両数等の情報を共有したあと、船長は、そのまま船橋で書類整理に当たった。 一等航海士は、上甲板(A甲板)に降り、二等航海士が甲板員Aと共に第二甲板(B甲板)への車両(9台)の誘導等に、甲板員Bが船橋甲板左舷船尾で係留索の片付けに取り掛かった。 コンテナ等積付作業のフォークリフト(以下「フォーク」という。)運転手は、17時20分ごろ、岸壁にてフォークを操縦してA甲板への種子島及び屋久島行きの貨物(コンテナ)の積込み作業を開始した。 フォーク運転手は、17時22分ごろ、最初に、フォークで10フィートコンテナ1個(以下「本件コンテナ」という。)を持ち上げ、左舷船尾にあるランプドアから後進でA甲板に上がって向きを変え、誘導作業に慣れていた一等航海士の誘導に従い、前進してA甲板の船首側と船尾側とを仕切る大型水密扉(以下「水密扉」という。)の左舷船尾側に設置された階段室右舷側外壁面(以下「階段室壁面」という。)横の予定された積み付け位置付近に運搬した。 フォーク運転手は、操縦席から一等航海士が見えなかったものの、同人の「ストップ」という声が聞こえたので誘導が完了したものと思い、同航海士が滑り止め用のゴムマット(以下「ゴムマット」という。)を敷くための時間として約3秒間待ってから、本件コンテナを左舷側に寄せて降ろしたが、異常を感じなかった。 一等航海士は、本件コンテナ前方の水密扉付近に立ち、笛ではなく、「オーライ、オーライ」、「ストップ」と声で誘導していた。 フォーク運転手は、その後、一等航海士の姿が見えず、声も聞こえなかったものの、次に積込む予定であった牛乳コンテナ1個及び産廃コンテナ2個が積付け位置への誘導を必要としないので、本件コンテナの右舷側及びその船尾側に続けて積み付けた。 二等航海士及び甲板員Aは、17時35分ごろ、B甲板での車両の誘導及び各車両のタイヤへの歯止めを完了したのち、係留索を片付け終わってA甲板で合流した甲板員Bと共に最後にA甲板後部に積み込まれた車両の固縛作業を行った。 甲板部乗組員は、17時40分ごろ、A甲板後部のランプドア付近に集合した際、一等航海士がいなかったので捜し始め、二等航海士が乗客の通報により本件コンテナ左舷側側面と自動販売機のガードパイプとの間に胸部を挟まれた一等航海士を発見した。 船長は、船橋で甲板員Aの報告を受けてA甲板に降り、ガードパイプ越しに一等航海士の肩に手を置いて声を掛けたが、反応がなかった。 二等航海士は、事務所に救急車と本件コンテナを移動させるためにフォークを要請した。 一等航海士は、17時45分ごろ、病院に搬送されたが、肝損傷及び胸椎横突起骨折などを受傷しており、23時50分ごろ死亡が確認され、死因は圧死と検案された。 |
| 原因 | 本事故は、本船が鹿児島港において積荷役中、一等航海士が、本件コンテナの誘導を完了した際、本件コンテナ左舷側側面とガードパイプの間に入ったため、左舷側に寄せて降ろされた本件コンテナ左舷側側面とガードパイプの間で胸部を挟まれたことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(一等航海士) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。