JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-8
発生年月日 2010年11月28日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 プレジャーボート伸丸衝突(蓄養筏)
発生場所 愛媛県宇和島市九島東方沖 引出鼻灯台から真方位148°1,000m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷 死亡:負傷
船舶種類 プレジャーボート
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年08月26日
概要  本船は、船長が1人で乗り組み、同乗者1人を乗せ、平成22年11月28日20時00分ごろ宇和島市築地町の岸壁を離れ、船長が、船体中央部にある船外機を操作する操縦台後方のイケス蓋の上に腰を掛けて手動操舵で操船し、同市宇和島港内を北西進した。
 本船は、北西進して宇和島港西側の港界付近に至ったのち、宇和島市戎ケ鼻沖で左転し、戎ケ鼻と九島東方の間を通過して九島漁港に向かう予定であった。
 同乗者は、船長の後方で、船首方からの風が冷たかったので船尾方に体を向けて甲板上に座り、背中から風を受けながら顔を下に向けていたが、たばこを吸おうとして顔を上げたところ、本船が戎ケ鼻沖で左転すると見えなくなるはずの宇和島市内の灯火が船尾方に見えていたので、戎ケ鼻沖の予定変針場所で左転せずに北西進していることに気付き、「コースが違う」と船長に言うと、船長から「分かっている」との返答があった。
 同乗者は、その後も本船が同じ針路で航行しているので、振り向いて船首方向を見たところ、九島北東沖に設置された蓄養筏の点滅灯が見えたことから、「筏があるで」と船長に言うと、「分かっている」との返答があった。
 同乗者は、その直後、本船が急に左旋回して身体が右舷側に倒れそうになったが、足を踏ん張って立ち上がったときに航海灯の灯りで前方に筏が見えたので、衝突の危険を感じて左舷側から海中に飛び込んだ。
 本船は、同乗者が飛び込んだ直後に蓄養筏の中に入って転覆した。
 同乗者は、転覆した本船まで泳ぎ着いて船底にはい上がり、船長を大声で呼んだが返答がなかった。
 同乗者は、海に飛び込んだ際に携帯電話を紛失して救助要請をすることができず、その後、意識を失い、翌29日05時00分ごろ、船底上で意識を失っていたところ、付近を通りかかった漁船に発見され救助された。
 同乗者は、救急車により搬送された病院で意識が戻った。
 船長は、29日07時33分ごろ、転覆した本船の船内から発見され、病院で死亡が確認された。
 船長の死因は、溺死と検案された。
原因  本事故は、夜間、本船が、戎ケ鼻沖を北西進中、船長が、船位の確認を適切に行っていなかったため、予定変針場所で変針せず、蓄養筏に向けて航行し、同筏に衝突したことにより発生した可能性があると考えられる。
死傷者数 死亡:1人(船長)、負傷:1人(同乗者)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。