JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-8
発生年月日 2010年11月25日
事故等種類 衝突(単)
事故等名 ケミカルタンカー第五近祥丸衝突(岸壁)
発生場所 愛媛県新居浜市新居浜港第1区大江岸壁付近 新居浜港東防波堤灯台から真方位171°1,150m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷
船舶種類 タンカー
総トン数 100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年08月26日
概要  本船は、船長及び機関長ほか1人が乗り組み、空船で、右舷錨を投じて錨鎖を約100m延出し、船首を北方に向けた姿勢として新居浜港第1区西原岸壁に船尾着けで係留していたところ、港内移動をするため、船長が、操舵室で操船に当たり、主機をアイドリング運転として舵を中央位置とし、右舷の錨鎖を巻き揚げながら離岸した。
船長は、錨鎖を約10m巻き揚げたとき、行きあしを抑制するため、後進操作を行ったが後進に入らなかった。
 機関長は、船長からクラッチが後進に入らないことを聞き、機関室で遠隔操縦位置を機関室に切り替えて後進操作を行ったが後進に入らず、自らの判断で前進操作を行ったところ、前進に入った。
 機関長は、手動で後進操作を試すこととし、逆転機の手動操作ハンドルを力を込めて後進側に倒したところ一旦は後進となるものの、ハンドルから手を離すと前進に戻り、前進状態を変えることができなくなったが、このことを船長に報告しなかった。
 船長は、船橋で、前進の状態であることを承知していたが、右舷錨を投じているので、ほどなく船体が停止するだろうと思い、主機を危急停止しなかった。本船は、右方に回頭しながら前進を続け、平成22年11月25日07時12分ごろ、約2ノットの速力で、船首部が西原岸壁対岸の大江岸壁6番バースにほぼ直角に衝突した。
 本船は、本事故後、制御シリンダの後進側シリンダ内と大気との間及び前進側と中立側のシリンダ間のガスケットが破損して空気が漏れ、常時、前進側に空気圧が加わり、機側で手動操作しても前進に戻る状態となっていたことが判明した。
原因  本事故は、本船が、新居浜港において離岸作業中、逆転機の制御シリンダが故障し、逆転機が操作不能となって主機が前進状態となったが、船長が主機を危急停止せずに作業を続けたため、岸壁に衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。