
| 報告書番号 | MA2010-3 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2008年12月15日 |
| 事故等種類 | 衝突(単) |
| 事故等名 | 貨物船第六十八幸栄丸衝突(防波堤) |
| 発生場所 | 神奈川県横須賀港東北防波堤 横須賀港東北防波堤東灯台から真方位308°600m付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船 |
| 総トン数 | 500~1600t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2010年03月26日 |
| 概要 | 本船は、船長ほか5人が乗り組み、砂約2,000トンを積載し、平成20年12月13日12時00分ごろ北海道白老港を出港し、千葉県木更津港に向かった。 船長は、船橋当直を1人4時間交替の3直制とし、自らは毎8時から12時までの船橋当直につき、13日及び14日にはいずれも00時ごろから連続する約6時間の睡眠を取っていた。 船長は、14日23時50分ごろ当直を終えて自室で横になったが、本船がうねりを受けて横揺れする中、外板の腐食によるき裂からか近ごろ2及び3番各バラストタンクの海水量が増える傾向があったので、船体動揺の影響でき裂部が拡大することを心配して熟睡することができず、05時00分ごろ起床した。 本船は、11時30分ごろ木更津港に入港して錨泊し、船長は、12時00分ごろ昼食をとりながら、17時の揚げ荷役開始まで時間があるので一眠りしておこうと思い、寝酒のつもりで缶ビールとコップ酒各1本を飲んだが、前部マスト灯が故障しているとの報告を受け、仮眠を取らずに15時00分ごろまで修理に当たった。 船長は、16時00分ごろ、揚げ荷役の開始が1時間ほど遅れるとの連絡を受け、翌日早朝からの茨城県鹿島港での積み荷役に間に合わせるため、揚げ荷役終了次第出港することとし、短時間でも熟睡するつもりで、コップ酒1本を飲んで仮眠した。 本船は、17時50分ごろ抜錨して潮浜ふ頭に着岸し、18時10分~20時20分ごろまで揚げ荷役を行ったのち、船首喫水約1.7m、船尾喫水約3.7mの空倉状態で、20時40分ごろ木更津港を出港して鹿島港に向かった。 船長は、手動操舵で出港操船に当たり、中ノ瀬北方沖を西進し、浦賀水道航路北口に向かうつもりで、東京湾中ノ瀬西方第2号灯浮標付近から南西進した。 船長は、本船近くに注意を要する船舶を見かけなかったことから、自動操舵に切り替え、操舵室中央よりやや左側のレーダーの後方に置いたいすに腰掛け、単独の船橋当直を続けた。 船長は、間もなく眠気を感じ始めたが、いすに腰掛けて船橋当直を続けるうち居眠りに陥り、予定の変針場所を通過したまま航行し、衝撃を感じて目が覚め、機関を中立として時計で21時50分ごろを確認し、GPSプロッターを見て横須賀港の東北防波堤に衝突したことを知った。 船長は、機関を後進としたが、船体が東北防波堤に乗り揚げた状態で離れず、海上保安庁及び船舶管理会社に事故の発生を連絡した。 本船は、16日07時05分ごろタグボートにより東北防波堤から引き下ろされ、自力で横須賀港第1区まで航行した。 |
| 原因 | 本事故は、夜間、本船が東京湾を南西進中、単独で船橋当直に当たっていた船長が居眠りに陥ったため、予定の変針場所を通過して横須賀港の東北防波堤に向けて航行し、同防波堤に衝突したことにより発生したものと考えられる。 船長が居眠りに陥ったのは、睡眠不足状態であったこと、仮眠をとる前に飲酒したこと、及びいすに腰掛けて自動操舵で航行中に本船近くに注意を要する他船を見かけなかったので緊張が途切れたことによる可能性があると考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。