JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2010-3
発生年月日 2009年01月25日
事故等種類 乗揚
事故等名 漁船第8開洋丸乗揚
発生場所 三重県南伊勢町 阿曽浦港防波堤灯台から真方位276°650m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2010年03月26日
概要  本船は、船長ほか1人が乗り組み、まき網漁業船団の灯船として、平成21年1月24日18時ごろ、三重県南伊勢町贄浦漁港を出港し、同漁港南西沖で操業を開始し、翌25日05時ごろ、見江島灯台から193°(真方位、以下同じ。)7海里(M)付近で3回目の操業を終了し、帰港することにした。
 船長は、漁場出発時から単独の操船に当たり、冬場なので窓を閉め切り暖房器具を稼動させた操舵室で、右舷側にある背もたれ片肘掛け付きのいすに腰掛け、贄湾入口の見江島付近を船首目標にして約015°の針路及び約6ノットの対地速力により、自動操舵で航行した。
 船長は、漁場を出発して30~40分したとき、レーダーを3Mレンジに切り替え、間もなく見江島をレーダーで約3M先に確認し、周囲に他船が見当たらず、レーダー画面にも注意するような映像がなかったので安心し、いすに腰掛けたまま片肘を着いた姿勢で操船を続けるうち、居眠りに陥った。
 本船は、自動操舵のまま変針予定場所としていた、見江島南東方のチガラ岩沖0.25M付近を変針せずに通過したまま贄湾内を北進し、06時30分ごろ阿曽浦港防波堤灯台から276°650m付近の干出岩に乗り揚げた。
 船長と操舵室後部で仮眠していた甲板員は、乗り揚げた衝撃で目が覚め、船長は、本船の損傷を確認するため機関室に向かい、甲板員は、無線と携帯電話で僚船と造船所に連絡した。
 船長は、機関室を見たところ、浸水していなかったので大丈夫と思い、来援した僚船に引き降ろしを依頼した。
 本船は、引き降ろされたが機関室に海水が溜まり始めたので、続いて来援した別の僚船に横抱きされて最寄りの造船所に向かった。
原因  本事故は、夜間、本船が贄浦漁港南方沖の漁場から同漁港に向けて帰航中、単独で操船中の船長が居眠りに陥ったため、変針予定場所を通過して北進を続け、贄湾内の干出岩に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
 船長が居眠りに陥ったのは、周囲に他船が見あたらず、レーダー画面にも注意するような映像がなかったので安心して気が緩んだこと、及び自動操舵で椅子に腰掛け、片肘を着いて居眠りに陥りやすい姿勢を続けたことによる可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。