JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-7
発生年月日 2010年10月26日
事故等種類 乗揚
事故等名 旅客フェリー第五マイト丸乗揚
発生場所 広島県江田島市江田島北東岸付近 江田島市小用港ヨコナデ2号防波堤南灯台から真方位011°1,300m付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷
船舶種類 旅客船
総トン数 100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年07月29日
概要  本船は、従業員とトラックを運送するA社の自家用船舶で、船長ほか2人が乗り組み、従業員103人を乗せ、船首約1.10m、船尾約2.70mの喫水で江田島市江田島町小用のA社専用岸壁(以下「小用岸壁」という。)から約2,500mの対岸にある広島県呉市天応塩谷町のA社専用岸壁(以下「天応岸壁」という。)に向けて出航した。
 船長は、小用岸壁を離岸する際、通常は、機関を後進として小用岸壁から北東方に向けて約150m沖に出たのち、右旋回をして東北東進するが、本事故時は、後進で約50m沖に出たところで、強い北風によって船首が押されて船体が南東方に流され、南北方向に設置されているかき養殖施設(以下「いかだ列」という。)との距離が近くなったので、通常の進路による航行が困難であると判断し、いかだ列と江田島の陸岸との間の水路(以下「本件水路」という。)を南進することにした。
 本件水路は、いかだ列の両端が、ワイヤロープで錨に係留されていたので、‘潮位、潮流及び風’(以下「潮位等」という。)の影響により、いかだ列が本件水路の西側に寄って狭まっていた。
 船長は、いかだ列との距離を見張らせるため、乗組員2人を船首に配置し、約6~7ノット(対地速力、以下同じ。)の速力で手動操舵により南進中、浅所を避けるため減速して左転したのち、針路を戻すため右舵約10°をとった直後、平成22年10月26日17時35分ごろ、本件水路の西側にある浅所に乗り揚げた。
 船長は、A社が用船して小用岸壁に常駐している2隻の小型船(総トン数約13トン)(以下「小型船」という。)に救助を要請した。
 小型船は、船長からの要請後すぐに本船から従業員を移乗させ、天応岸壁まで搬送した。従業員にけがはなかった。
 船長は、機関を後進にかけて離礁を試みたが、かき養殖施設が近かったこともあり、潮位が上がることを待つこととし、17時43分ごろ海上保安庁へ118番通報を行い、本船は19時10分ごろ自然離礁した。
原因  本事故は、本船が、江田島北東岸の本件水路を南進することとした際、船長が、左舷前方にある潮位等の影響により流されているいかだ列との距離の確認に注意を向けていたため、本件水路の西側に存在する浅所に接近していることに気付かず、同浅所に向けて航行し、同浅所に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。