JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-6
発生年月日 2010年12月13日
事故等種類 衝突
事故等名 液体化学薬品ばら積船第八東邦丸引船第十五あき丸台船SA-5衝突
発生場所 岡山県倉敷市上水島(かみみずしま)南方沖 六口島灯標から真方位276°2.4海里付近
管轄部署 広島事務所
人の死傷
船舶種類 タンカー:引船・押船:非自航船
総トン数 100~200t未満:5~20t未満:500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年06月24日
概要  A船は、船長A及び航海士Aほか1人が乗り組み、平成22年12月13日12時00分ごろ、岡山県倉敷市児島沖で、航海士Aが、船長Aから単独の船橋当直を引き継ぎ、12時25分ごろ、水島航路を横切って六口島灯標に並んだ頃、約270°(真方位、以下同じ。)の針路及び10.5ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で自動操舵により航行した。
 航海士Aは、A船の操舵室右舷側の窓ガラスが、北東からの風雨により、水滴が付いて見えにくい状況であったが、これまでに‘上水島と下水島の間の海域’(以下「本件水域」という。)を南進する船舶をあまり見たことがなかったので、右舷方から接近する船舶はいないものと思い、レーダーを活用した見張りを行わなかった。
 航海士Aは、衝突の約1分前、A船の針路線上に他船を認めなかったことから、これから航行する三原瀬戸の潮流を確かめようと思い、操舵室後方の海図台に向かって潮汐表で調査中、振り返って前方を見たところ、至近にB船及びB船にえい航されたC船を認めたがどうすることもできず、12時40分ごろ、A船の船首部とC船の左舷側とが衝突した。
 船長Aは、衝突の衝撃を感じ、船首に赴いてA船の損傷状況を確認して昇橋したのち、B船に近づいてB船の乗組員の安否を確認し、携帯電話で118番通報をした。
B船は、船長Bほか1人が乗り組み、約50mのえい航索で鋼材約450tを積載したC船を引いてB船引船列を構成し、船長Bが、出港時から船橋当直につき、本件水域の中央付近を南進して上水島に並んだ頃、針路約165°及び速力約5.0knで、手動操舵として航行した。この頃、航海士Bが昇橋してきた。
 船長Bは、左舷方に前路を右方に横切る態勢のA船を視認したが、避航船であるA船の方が避けてくれるものと思い、その後は、前路に数隻の錨泊船がいたので、その方が気になり、また、航海士Bは、船長Bの左横で下を向いてえい航用ロープの修繕作業を行っていたので、両人共A船が接近していることに気付かずに航行し、C船とA船とが衝突した。
 船長Bは、航海士BにC船の損傷状況を確認させ、C船に浸水が認められたので、その旨を海上保安部に連絡した。
原因  本事故は、上水島南方沖において、A船が西進中、B船引船列が南南東進中、航海士Aが、本件水域を南進する船舶はいないものと思い込み、潮汐表を調べていて見張りを行わず、また、船長Bが、前路を右方に横切る態勢で接近中のA船を視認した際、A船が避航するものと思い込み、前路で錨泊中の船舶に意識を集中していたため、航海士AがB船引船列の接近に気付かず、船長BがA船の接近に気付かずに航行し、A船とB船引船列のC船とが衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。