JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-5
発生年月日 2010年08月22日
事故等種類 衝突
事故等名 漁船第八漁栄丸モーターボート第六恵比須丸衝突
発生場所 熊本県天草市御所浦(ごしょうら)島北方沖 御所浦港嵐口(あらぐち)4号防波堤灯台から真方位343°1,250m付近
管轄部署 長崎事務所
人の死傷 負傷
船舶種類 漁船:プレジャーボート
総トン数 5~20t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年05月27日
概要  A船は、船長Aほか1人が乗り組み、船長Aが操船して御所浦島北東岸沖を北上し、平成22年8月22日17時12~13分ごろ御所浦港嵐口4号防波堤灯台から022°(真方位、以下同じ。)1,550m付近で御所浦島北方の前島と横浦島との間に向け、針路を約255°に定め、約13.5ノットの速力で手動操舵により航行した。
 A船は、船首部にマスト、ブーム及びアンカーがあり、操舵室中央に立って操舵に当たると船首方に死角が生じていたので、ふだん、船長Aは、船首を左右に振って死角を補っていた。
 船長Aは、定針する前に周囲を見たとき、他船は見当たらなかったので、前路には他船がいないものと思い、船首方の死角を補う見張りを行わず、前路で錨泊中のB船に気付かずに同じ針路及び速力で航行中、17時15分ごろA船の船首部とB船の左舷船首部とが衝突した。
 B船は、船長Bが1人で乗り組み、同乗者5人を乗せ、御所浦島北方沖で、船首と船尾から投錨して船首を東方に向けて機関を停止し、釣りを行っていた。
 船長Bは、長年この付近で錨泊して釣りをしていたが、衝突などの危険な状況を経験したことがなかったことから、航行する他船がB船を避けてくれるものと思い、周囲の見張りを行わず、左舷船尾で機関室上部のカバーに座って釣りをしていたところ、衝突の約20秒前、左舷船首方100m付近に接近するA船を認めた。
 船長Bは、急いで船首に向かい、A船に対して大きく手を振りながら叫んでみたものの気付いてもらえず、衝突の危険を感じて船尾方に戻り、右舷中央部の操舵室の陰に隠れるとともに、同乗者2人が海中に飛び込み、他の同乗者も衝突に備えた直後、両船が衝突した。
 B船は、左舷中央部外板に生じた破口から機関室に浸水し、海中に飛び込んだ同乗者2人がA船に、B船に残った4人が来援した漁船にそれぞれ救助されたのちに沈没し、船長B及び同乗者2人が病院に搬送された。
 船長Bは、損壊した操舵室と右舷舷側に挟まれ、右下腿筋挫滅症候群を負って23日間入院し、同乗者2人は軽い打撲を負った。
原因  本事故は、御所浦島北方沖において、A船が西進中、B船が錨泊中、A船が、適切な見張りを行わなかったため、前路のB船に気付かず、B船に向けて航行し、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 負傷:3人(船長B、同乗者2人) 
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。