JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2010-11
発生年月日 2009年06月29日
事故等種類 浸水
事故等名 漁船第十八冨士丸浸水
発生場所 長崎県佐世保市臼浦港沖 臼浦港楠泊東防波堤灯台から真方位195°2,440m付近
管轄部署 長崎事務所
人の死傷
船舶種類 漁船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2010年11月26日
概要  本船は、船長及び甲板員1人が乗り組み、佐世保市焼島北方の養殖いけすでタイ450匹を積み終え、船長が前日に家族から「明日は時化そうだ。」と聞いていたが、沖合を見渡したところ、時化ているように見えなかったので、長崎市三重式見港に向かうことにした。
 本船は、機関を回転数毎分1,600にかけ、約10.0ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で、船首から波高約1.0mの波を受けながら南南西進するうち、佐世保市サガリ山ノ瀬戸の西方沖を通過したころから波高が約1.5mに高まり、平成21年6月29日07時17分ごろ臼浦港楠泊東防波堤灯台(以下「楠泊東灯台」という。)から197°(真方位、以下同じ。)2,760m付近に至ったとき、船首に2回続けて波高約2.0mの波を受け、魚倉1個の半分くらいの量の海水が前部甲板に打ち込んで滞留した。
 船長は、危険を感じて、引き返そうと右回頭で反転したとき、船尾が追い波に押されて、船首が前方の波の山に突っ込み、海水をすくった。
 船長は、サガリ山ノ瀬戸に避難しようと、約3.6knの速力で北東進したものの、機関室に海水が入って機関が停止し、07時20分ごろ、楠泊東灯台から195°2,440m付近で、船体前部を海面下に没した状態で水船となった。
 船舶所有者は、甲板員から連絡を受けて、作業船で事故現場に向かい、07時25分ごろ船長及び甲板員を救助した。
 本船は、水船状態になったまま北方に漂流し、07時40分ごろ楠泊東灯台から198°1,890m付近で転覆し、その後、船舶所有者の知人の船舶によって楠泊漁港にえい航された。 
原因  本事故は、強風注意報及び波浪注意報が発表されている状況下、本船が、臼浦港沖を船体中央部付近のいけすとした魚倉の船底栓を開けた状態で南南西進中、多量の海水が前部甲板に打ち込んだので引き返そうと反転したとき、船尾が追い波に押されて、船首が前方の波に突っ込み、海水をすくって甲板上に滞留し、さらに、さぶたが外れた魚倉に海水が流入して船体が沈下したため、機関室の空気取入口から浸水したことにより発生したものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。