
| 報告書番号 | MA2010-11 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2009年05月24日 |
| 事故等種類 | 死傷等 |
| 事故等名 | 押船第六十八さだ丸クレーン台船かいせい乗組員死亡 |
| 発生場所 | 横浜市金沢区鳥浜横浜金沢木材ふとう東防波堤灯台から真方位299°1,800m付近 |
| 管轄部署 | 横浜事務所 |
| 人の死傷 | 死亡 |
| 船舶種類 | 引船・押船:非自航船 |
| 総トン数 | 100~200t未満:1600~3000t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2010年11月26日 |
| 概要 | A船は、船長ほか6人が乗り組み、京浜港横浜第5区の横浜市金沢区鳥浜において、押航するB船に約1,000トンの土砂を積み込み、B船両舷に装備されたスパッドと呼ばれる長さ約25mの角柱(船体を固定するための鉄製の角柱で、スパッドの歯車に油圧装置の歯車をかみ合わせて昇降を行う。)を、海底に下ろして停泊中、平成21年5月24日09時40分ごろ、衝撃音とともにB船が右舷側に傾いた。 機関長、次席一等航海士(以下「次席一航士」という。)、一等機関士(以下「一機士」という。)、次席一等機関士(以下「次席一機士」という。)及び甲板員Aが確認したところ、B船の右舷側スパッドの歯車の歯が1枚欠損していた。 次席一航士ほか4人の乗組員は、油圧装置のみではスパッドを昇降できなくなったので、相談した結果、油圧装置とともにB船搭載のクレーン(以下「クレーン」という。)を使用してスパッドを引き揚げることにし、直径32㎜、長さ約7mで両端が輪になっているワイヤーをスパッドに巻きつけるようにして掛け、ワイヤー両端の輪をクレーンのフックに掛けた。 作業は、当初、次席一機士がクレーンを、甲板員Aが油圧装置を操作して行ったが、スパッドが上がらなかったので、クレーン操作を一機士が交代して2回目の作業を行い、スパッドは1.5mほど上がった。甲板員Aは、2回目の作業ののち、途中から作業に加わった甲板員Bに油圧装置の操作を交替して油圧装置の上に乗った。その後、3回目の作業では、スパッドが上がらなかったことから、次席一航士と機関長が、船長を呼ぶことについて相談していたとき、油圧装置の上でしゃがんでいた甲板員Aが、油圧装置を操作していた甲板員Bにスパッドを少し上下させるよう指示し、甲板員Bは、その指示どおりスパッドを上下させた。 スパッドが上下したのを見た次席一航士が、危険を感じて「下げるな」と声を上げ、甲板員B、機関長及び次席一機士が油圧装置付近から離れた直後、10時50分ごろ、クレーンのフックに掛けていたワイヤーの一端が外れ、油圧装置の上にいた甲板員Aの頭部に接触し、甲板員Aが倒れた。 甲板員Aは、機関長が応急処置を施したのち、救急車により病院に搬送されたが、12時07分に死亡が確認され、死因は脳挫傷、外傷性脳内出血と検案された。 |
| 原因 | 本事故は、B船が、京浜港横浜第5区鳥浜においてスパッドを降ろして停泊中、右舷側に傾いたことから、右舷側スパッドを引き揚げようとしたが、油圧装置のみでは引き揚げることができず、業務手順で禁止されていたクレーンによるスパッドの引き揚げ作業を行っていたところ、クレーンのフックに掛けていたワイヤーの一端がフックから外れたため、甲板員Aの左側頭部に接触したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:1人(甲板員) |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。