
| 報告書番号 | MA2010-10 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2010年06月02日 |
| 事故等種類 | 衝突(単) |
| 事故等名 | 旅客フェリーりつりん2衝突(岸壁) |
| 発生場所 | 阪神港神戸第1区新港第3突堤L岸壁 兵庫県神戸市神戸メリケンパークオリエンタルホテル灯台から真方位068°900m付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 旅客船 |
| 総トン数 | 3000~5000t未満 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2010年10月29日 |
| 概要 | 本船は、阪神港神戸第1区と香川県高松港とを1日2往復する定期旅客フェリーで、船長ほか10人と売店員2人が乗り組み、乗客48人及び車両69台を乗せ、船首約4.1m、船尾約4.7mの喫水で、平成22年6月2日(水)15時33分ごろ高松港を出港し、神戸第1区のL岸壁に向かった。 船長は、明石海峡航路西方灯浮標付近で昇橋して操船指揮をとり、和田岬と神戸第1区の第1防波堤間の港口まで約3海里となったころ、入港スタンバイをかけ、当直航海士が船首配置、機関士が船橋配置にそれぞれつき、操舵手が手動操舵にあたって北東進した。 船長は、航海速力から港内全速力とし、約15ノット(kn)の速力(対地速力、以下同じ。)で、港口に設定された神戸西航路を北進してから右舷前方のL岸壁南端に向首させ、両舷機を半速力前進、微速力前進、約7knの最微速力前進まで順次減速しながら北東進した。 船長は、L岸壁南端まで約750mとなる、右舷方のポートアイランド北東端にある船溜まりの防波堤が一直線に見えるころ両舷機を停止とした。その時点で甲板手が船首配置のため降橋し、船長自らが操舵操縦に当たるため、遠隔操縦装置が設備された右舷側のウイングに移動した。 船長は、左舷方の新港第2突堤の東側岸壁線が一直線に見えるころ、少し左に変針して船首をL岸壁の基部に向け、両舷機を停止した場所とL岸壁南端との中間付近で、両舷機の後進テストを行って問題ないことを確認し、前進惰力によりL岸壁に接近した。 船長は、左舷後方からの風があるので、前進惰力を早めに止めたいという気持ちから、船首がL岸壁南端に並んだころ左舷機を最微速力後進にかけ、続いて微速力後進とした。 船長は、いつもより船首が右方に落とされたことから、着岸態勢を立て直すために右舷機を最微速力前進にかけたが、前進惰力がまだ残っていると判断し、左舷機を半速力後進とした。 船長は、船体がL岸壁に対してほぼ平行となったとき、右舷機を止め、前進惰力がまだあったので、右舷機を微速力後進にかけたが、船首配置の航海士から、L岸壁の基部と船首との距離「40m」との報告のあと、「少し速い」との報告を受けたので、右舷機を半速力後進としたが、19時20分ごろ、船首がL岸壁の基部に衝突した。 船長は、本船を所定の場所に着岸させ、A社の運航管理者に本事故を報告した。損傷等の調査結果を受けたA社の運航管理者から海上保安部等の関係機関に事故の状況が連絡された。 |
| 原因 | 本事故は、日没直後の薄明時、本船が南西風が吹く状況下の阪神港神戸第1区において着岸作業中、後進力を増す操作が遅れたため、前進惰力を止めることができずにL岸壁に接近し、同岸壁に衝突したことにより発生したものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。