JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2010-10
発生年月日 2009年05月12日
事故等種類 衝突
事故等名 油送船康洋丸引船なみふじ台船(船名なし)衝突
発生場所 愛知県田原市伊良湖岬東方沖26km付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷
船舶種類 タンカー:引船・押船:非自航船
総トン数 500~1600t未満:20~100t未満:500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2010年10月29日
概要  油送船康洋丸(以下「A船」という。)は、A船の船長(以下「船長A」という。)及びA船の甲板員(以下「甲板員A」という。)ほか5人が乗り組み、伊良湖岬東方沖を自動操舵で東進中、平成21年5月12日19時20分ごろ、船長Aが、船首左舷側にレーダーと肉眼で引船なみふじ(以下「B船」という。)を見たが、危険はないと思い、船橋にいた甲板員Aに対して、このまま直進するよう指示し、雑用のために船橋を降りた。
 甲板員Aは、一人になってしばらくし、B船の両舷灯が見えたことから、このままでは衝突すると思い、船同士は右転で避けると知っていたので、自動操舵で針路を5°右へ変針させたが、右後方の同航船の存在が気になり、すぐに手動操舵にしてA船を左転させた。甲板員Aは、A船がB船と右舷対右舷で航過した後、元の針路に戻るため、B船船尾を通過しようとして大きく右舵を切ったところ、B船がえい航する台船(船名なし(以下「C号」という。)に気付いて、急いで右舵を一杯としたため、19時37分ごろ、えい航索を乗り切って切断し、C号右舷船首角とA船左舷前部が衝突した。
 B船は、B船の船長(以下「船長B」という。)ほか3人が乗り組み、C号をえい航してB船引船列を構成し、伊良湖岬東方沖を西南西進中、船長Bが、船首右側にA船の左舷灯を見た。
 船長Bは、B船側は引船列なのでA船が避けてくれることを期待し航行していたが、A船に避航する様子がないので、A船との距離が1海里(M)未満となったころ、A船を避航しようと右舵を切ったが、A船が左転したので、舵を戻し、A船と右舷対右舷で航過した。船長Bは、A船がB船の船尾方を通り過ぎるところまで見ていたが、その後、大きな衝撃を2回感じ、GPSを見ると速力が上がっていたので、えい航索が切れたと思った。
 この衝突により、A船左舷側2番タンク外板に百円玉大の破口が2箇所生じ、搭載中のガソリン225キロリットル中3キロリットルが流出した。
原因  本事故は、夜間、伊良湖岬東方沖において、A船が東進中、B船引船列が西南西進中、A船とB船引船列とが右舷対右舷で通過後、甲板員Aが、B船後方を通過しようとして右転し、B船がえい航するC号に気付いて右舵一杯をとったため、B船とC号の間を航行してえい航索を切断し、A船とC号が衝突したことにより発生したものと考えられる。
 A船が、B船後方を通過しようとして右転したのは、甲板員Aが、引船の灯火の意味を理解していなかったことによるものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。