JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2009-10
発生年月日 2008年09月29日
事故等種類 死傷等
事故等名 漁船伸東丸乗組員死亡
発生場所 静岡県南伊豆町沿岸 石廊埼灯台から268°1,000m付近
管轄部署 横浜事務所
人の死傷 死亡
船舶種類 漁船
総トン数 5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2009年10月30日
概要  本船は、平成20年9月29日03時00分ごろ、前日に仕掛けていた刺網を揚げる目的で、船長、甲板員Aほか1人が乗り組み、静岡県石廊崎漁港を出港し、弱い東風が吹いて雨が降り、波高が約2mの状況の下、同漁港近くの漁場で揚網作業を開始した。
 船長は、6つの網を揚げ終わったとき、波高が約2.5mと高くなったが、風は弱かったので、次の網を揚げることとし、操船の妨げになるのでサーチライトを消して、4~5ノットの速力で、概ね東方に向けて移動を始めた。
 甲板員Aは、船首のやり出し甲板に立ち、同甲板の左舷側に設けられた高さ約49~62㎝のハンドレールを握り、作業灯の光の中、網に取り付けた目印の浮子を捜していた。
 船長は、移動を始めてから約10~15秒経ったころ、右舷間近に突然盛り上がる大きな波を見て、船首を波に立てようとして右舵を切った。この波の船内への打ち込みは多くはなかったが、船体が左舷側に大きく傾いた状態となり、波を乗り越えたとき、04時30分ごろ船長は甲板員Aの姿が見えないことに気付いた。
 船長は、機関を中立にし、サーチライトをつけて付近の海上を捜したが甲板員Aを発見することができず、近くにいた僚船に事故発生を伝え、僚船が海上保安庁や漁協に連絡して捜索活動が行われた。09時30分ごろ地元のダイバーが事故現場の東方約400mの海底に沈んでいる甲板員Aを発見し、搬送された病院で、甲板員Aの死亡が確認され、死因は溺水と検案された。
 甲板員A以外の2人は救命胴衣を着用していたが、船長は、本事故後、甲板員Aが合羽の下に救命胴衣を着用していなかったことを知った。
原因  本事故は、夜間、本船が石廊崎漁港付近を航行中、大きな波を受けて船体が大きく傾いたとき、船首のやり出し甲板に立っていた甲板員が救命胴衣を着用せずに落水したため、発生したものと考えられる。
死傷者数 死亡:甲板員
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。