JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2023-6
発生年月日 2021年05月20日
事故等種類 衝突
事故等名 遊漁船あままさ丸遊漁船はなぶさ丸衝突
発生場所 千葉県いすみ市大原漁港東南東方沖 大原港東沖防波堤灯台から真方位125°4.6海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷 死亡
船舶種類 遊漁船:遊漁船
総トン数 5~20t未満:5t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2023年06月29日
概要  遊漁船あままさ丸は、釣り場に向けて南進中、また、遊漁船はなぶさ丸は、遊漁の目的で漂泊中、両船が衝突した。
 はなぶさ丸は、釣り客1人が死亡し、後部甲板張り出し部に脱落等を生じ、また、あままさ丸は、船首部外板に擦過傷等を生じた。
原因  本事故は、大原漁港東南東方沖において、A船が釣り場を移動する目的で自動操舵により約13knの速力で南進中、B船が遊漁の目的で漂泊中、船長Aが船首方に航行の支障となる船舶はいないと思い、操舵室後方で、釣り道具の整理を行いながら航行を続けたため、船首方にB船が漂泊していることに気付かず、また、船長Bが、右舷甲板の釣り客の様子とGPSプロッター及び魚群探知機を見ながら、船体位置調整に意識を向けていたため、A船が接近していることに気付くのが遅れ、両船が衝突したものと考えられる。
 船長Aが船首方に航行の支障となる船舶がいないと思い、操舵室後方で、釣り道具の整理を行いながら航行を続けたのは、同業者として遊漁船が集まっているポイントが気になっており、本事故当時、船首方よりも、左舷正横方から左舷船首方にかけて漂泊して遊漁中であった4隻の動向に意識を向けていて、船首方は一瞬見たのみであったことによるものと考えられる。
 船長Bが、A船が接近していることに気付かずに漂泊を続けていたのは、ふだん漂泊中の自船を航行中の他船が避けており、本事故当時も他船が自船を避けると思い、周囲の見張りに対する意識が低下していたことによるものと考えられる。
死傷者数 死亡:釣り客(遊漁船はなぶさ丸)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。