JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2024-5
発生年月日 2020年02月29日
事故等種類 衝突
事故等名 貨物船GUO XING 1漁船第八富丸衝突
発生場所 青森県六ヶ所村中山埼東方沖 白糠港焼山第1東防波堤灯台から真方位098°6.6海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷 負傷:行方不明
船舶種類 貨物船:漁船
総トン数 1600~3000t未満:100~200t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2024年05月30日
概要  貨物船GUO XING 1は、船長ほか13人が乗り組み、大韓民国唐津市に向けて北進中、また、漁船第八富丸は、船長ほか14人が乗り組み、青森県八戸港に向けて南進中、青森県六ヶ所村中山埼東方沖において、令和2年2月29日22時10分ごろ、両船が衝突した。
 GUO XING 1は、乗組員13人が行方不明となり、浸水して沈没した。
 第八富丸は、漁労長が負傷し、船首部に破口を伴う凹損、バルバスバウ、左舷船首部外板に凹損及び擦過傷を生じた。
原因  本事故は、夜間、六ヶ所村中山埼東方沖において、A船が大韓民国に向けて北進中、B船が操業を終えて八戸港に向けて南進中、A船が右転してB船の針路延長線の東方へ向かい、B船の東側で先航して南進していたC船に約0.6Mまで接近したとき、急激に左転して北西進を開始し、同じ速力で航行を続け、また、B船が、同じ針路及び速力で航行を続けたため、両船が衝突したものと考えられる。
 A船が、B船の針路延長線の東方へ向かった後、急激に左転して北西進を開始し、同じ速力で航行を続けたのは、C船との衝突を回避しようとした可能性があると考えられるが、A船の船橋当直に当たっていた航海士A2が行方不明となっており、詳細、特に急激に左転した原因を明らかにすることができなかった。
 B船が、同じ針路及び速力で航行したのは、漁労長Bが、前方約3MにA船の紅灯及びマスト灯2つを視認した際、A船が約020°の針路で航行しているように見えたことから、A船がB船の前方を安全に通過し、C船と左舷対左舷で安全に通過するものと思い、魚群探知機を見ていて、A船が針路を左に転じてB船に接近していることに気付かなかったことによるものと考えられる。
死傷者数 行方不明:13人(GUO XING 1乗組員)、負傷:1人(第八富丸乗組員)
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。