報告書番号 | MA2020-1 |
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発生年月日 | 2018年09月29日 |
事故等種類 | 衝突 |
事故等名 | 貨物船SM3油タンカー幸徳丸衝突 |
発生場所 | 関門港若松区関門航路内 若松洞海湾口防波堤灯台から真方位086°1,070m付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | |
船舶種類 | 貨物船:タンカー |
総トン数 | 500~1600t未満:500~1600t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2020年01月30日 |
概要 | 貨物船SM3は、船長ほか9人が乗り組み、大韓民国浦項港に向けて関門港若松航路を北北東進中、油タンカー幸徳丸は、船長及び甲板長ほか6人が乗り組み、瀬戸内海方面に向けて同港関門第2航路を南東進中、両船が関門航路に入航した直後の平成30年9月29日14時55分ごろ衝突した。 SM3は、左舷船首部外板及び左舷船尾部外板の凹損等を、幸徳丸は、右舷錨の脱落及びバルバスバウの凹損等をそれぞれ生じたが、両船共に死傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、SM3が若松航路から関門航路へ向けて東進中、幸徳丸が関門第2航路から関門航路へ向けて南東進中、関門航路において両船の針路が互いに交差する状況下、SM3の船長が針路を左方に転じて幸徳丸の船首方を通過しようとし、また、幸徳丸の甲板長が同じ針路及び速力で航行を続けたため、両船が衝突したものと考えられる。 SM3の船長が、針路を左方に転じて幸徳丸の船首方を通過しようとしたのは、関門航路を北西進していた貨物船に先行しようとした可能性があること、及び以前にもVHF無線電話で他船の船名を呼び掛けることで自船を避けてくれた経験があり、本事故当時もVHF無線電話で幸徳丸の船名を呼び掛ければ、幸徳丸が右転してSM3の船尾方へ避けてくれると思ったことによるものと考えられる。 幸徳丸の甲板長が、同じ針路及び速力で航行を続けたのは、関門港において港則法施行規則で定めた航行ルールによれば、SM3が幸徳丸の進路を避ける立場なので、いずれSM3が幸徳丸の進路を避けてくれることに期待していたこと、及び計3回のVHF無線電話による呼び出しに応答することに意識が向いていたことによるものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見 | 安全勧告 |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。