報告書番号 | MA2019-6 |
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発生年月日 | 2018年05月04日 |
事故等種類 | 衝突 |
事故等名 | コンテナ船NYK VENUSコンテナ船SITC OSAKA衝突 |
発生場所 | 阪神港神戸区南方沖 神戸六甲アイランド東水路中央灯浮標から真方位218°350m付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | |
船舶種類 | 貨物船:貨物船 |
総トン数 | 30000t以上:5000~10000t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2019年06月27日 |
概要 | コンテナ船NYK VENUSは、船長ほか26人が乗り組み、同乗者3人を乗せ、水先人の水先により阪神港神戸区の六甲アイランド東水路南口に向けようとして北東進から左転中、コンテナ船SITC OSAKAは、船長ほか17人が乗り組み、神戸中央航路南口に向けて北西進中、平成30年5月4日07時02分49秒ごろ神戸六甲アイランド東水路中央灯浮標付近において両船が衝突した。 NYK VENUSは、右舷船首部ブルワークの曲損等を生じ、SITC OSAKAは、左舷船尾部居住区の破損等を生じたが、両船共に死傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、阪神港神戸区沖において、A船が東水路南口に向けて北東進から左転中、B船が神戸中央航路南口に向けて北西進中、水先人Aが、B船の船尾方を通過できると思って左転しながら航行を続け、また、船長Bが、A船の船首方を通過できると思って北西進を続けたため、両船が衝突したものと考えられる。 水先人Aが、B船の船尾方を通過できると思って左転しながら航行を続けたのは、A船が左転中であるものの入港に向けて徐々に速力を落としており、視認したA船とB船との相対関係から、A船がB船の船尾方を通過できると思い込み、B船との衝突のおそれがある状況に気付いていなかったことによるものと考えられる。 船長Bが、A船の船首方を通過できると思って北西進を続けたのは、A船の航行経路及びレーダーの予測針路からA船が針路を維持して航行すると思ったことによるものと考えられる。 A船及びB船が、VHFを用いて早期に自船の進路等の情報に関してコミュニケーションをとっていなかったことは、本事故の発生に関与したものと考えられる。 水先人AとA船乗組員との間で操船や他船の動向について口頭による相互のコミュニケーションが十分に行われていなかったこと、及び船長Aが、入港に係る打合せに意識を向けていて見張りを行っていなかったことは、本事故の発生に関与した可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。