JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2011-11
発生年月日 2009年03月10日
事故等種類 衝突
事故等名 自動車運搬船CYGNUS ACE多目的貨物船ORCHID PIA衝突
発生場所 東京都大島町大島東方沖 竜王埼灯台から真方位087°7.6海里
管轄部署 事務局
人の死傷 行方不明
船舶種類 貨物船:貨物船
総トン数 10000~30000t未満:3000~5000t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年11月25日
概要  自動車運搬船 CYGNUS ACE(シグナスエース)は、船長ほか18人が乗り組み、愛知県三河港を出港して神奈川県京浜港横浜区に向かい、時間調整のために東京都大島東方海域において南東進中、多目的貨物船 ORCHID PIA(オーキッドピア)は、船長ほか15人が乗り組み、茨城県鹿島港を出港して大韓民国麗水港に向けて南西進中、平成21年3月10日02時13分ごろ両船が衝突した。
 ORCHID PIAは、沈没して乗組員全員(16人)が行方不明となり、CYGNUS ACEは、船首部に破口等を生じて浸水したが、死傷者はいなかった。
原因  本事故は、夜間、大島東方沖において、A船が南東進中、B船が南西進中、両船の進路が交差する態勢で接近した際、A船が、左舷から接近するB船との衝突を避けようとして自動操舵装置により左方への小幅な針路の変更を行いながら航行し、また、B船が、衝突直前まで右方への小幅な針路の変更を行いながら航行したため、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。
 A船がB船との衝突を避けようとして自動操舵装置により左方への小幅な針路の変更を行いながら航行したのは、航海士Aが、ARPAの取扱いに習熟していなかったこと、及びB船がA船の船首方を通過するものと思い込み、B船に対する適切な見張りを行っていなかったことから、B船のコンパス方位が左方に変化していることに気付かなかったことによるものと考えられる。
 B船が衝突直前まで右方への小幅な針路の変更を行いながら航行したことは、A船が、B船の右転に気付くことができず、B船を避けようとして左転したことに関与した可能性があると考えられる。
死傷者数 行方不明:16人(ORCHID PIA乗組員)
勧告・意見 安全勧告
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。