JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2013-7
発生年月日 2012年01月24日
事故等種類 施設等損傷
事故等名 貨物船りゅうえい施設等損傷
発生場所 北海道函館市南方沖 函館市志海苔港銭亀南防波堤灯台から真方位229.4°3.73海里付近
管轄部署 事務局
人の死傷
船舶種類 貨物船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年07月26日
概要  貨物船りゅうえいは、船長及び一等航海士ほか4人が乗り組み、右舷錨が落水して錨鎖全量が伸出し、右舷錨を引きずった状態で北海道函館市南方沖を航行中、平成24年1月24日22時27分ごろ、右舷錨が水底電線路に引っ掛かり、水底電線路が損傷した。
 りゅうえいは、右舷錨が水底電線路に絡み付いて航行不能となり、錨鎖を切断して捨錨した。
原因  本事故は、夜間、本船が、苫小牧港を出港する際、甲板作業終了後、ジプシーホイール側のクラッチの嵌合状態及びブレーキの締め付け状態の確認が行われなかったため、右舷錨が落水して錨鎖全量(225m)が伸出し、右舷錨を引きずった状態で函館市南方沖を航行中、右舷錨が水底電線路に引っ掛かり、水底電線路が損傷したことにより発生したものと考えられる。
 ジプシーホイール側のクラッチの嵌合状態及びブレーキの締め付け状態の確認が行われなかったのは、甲板作業の責任者である一等航海士が本船に乗り組んだばかりであり、また、乗組員の入替えにより、責任を持って作業を行うという体制が取りにくい船内環境であったこと、及び出港に際しての甲板作業終了後の作業手順が明確に定められていなかったことによる可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。