JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2014-2
発生年月日 2012年11月14日
事故等種類 乗揚
事故等名 旅客船銀河乗揚
発生場所 山口県周防大島町情島南東方沖 周防大島町所在の根ナシ礁灯標から真方位010°50m付近
管轄部署 事務局
人の死傷
船舶種類 旅客船
総トン数 500~1600t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2014年02月28日
概要  旅客船銀河は、船長ほか5人が乗り組み、旅客162人及びホールスタッフ3人を乗せ、愛媛県松山市二神島北西方沖を西進中、平成24年11月14日(水)15時06分ごろ山口県周防大島町情島南東方沖にある根ナシ礁に乗り揚げた。
 銀河は、船底外板に破口を伴う凹損等、左舷側推進器のプロペラ翼に欠損等を生じたが、死傷者はいなかった。また、旅客162人は、来援した海上保安庁の巡視艇及び銀河の僚船に救助された。
原因  本事故は、本船が、根ナシ礁北方沖に向けて西進中、根ナシ礁に向かう対地針路になったが、船橋当直に就いていた甲板員Aが根ナシ礁北方沖を通過できると思い込んで航行を続けたため、根ナシ礁に接近することとなり、根ナシ礁に乗り揚げたことにより発生したものと考えられる。
 甲板員Aが、根ナシ礁北方沖を通過できると思い込んで航行を続けたのは、本船が北西風及び南西流の潮流により、南方に圧流されていることが分かっていたものの、船首を本件経路より北寄りの情島灯台に向けており、左舷船首方に根ナシ礁灯標が見えている状況で航行していたことによるものと考えられる。
 A社が、不定期航路事業における航行経路に該当する本件経路を定める際、安全管理規程の手順に従って本件経路を含む運航計画の作成を行っていないなどにより、安全管理規程を遵守していなかったことは、本事故の発生に関与した可能性があると考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。