JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2012-1
発生年月日 2010年09月19日
事故等種類 浸水
事故等名 旅客船かしま浸水
発生場所 愛媛県松山市北条港内の内港桟橋付近  北条港灯台から真方位110°200m付近
管轄部署 事務局
人の死傷
船舶種類 旅客船
総トン数 5~20t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2012年01月27日
概要  旅客船かしまは、平成22年9月18日21時10分ごろ同日の運航を終了して無人の状態で北条港内の浮き桟橋に係留され、翌19日06時20分ごろ機関室への浸水が発見された。
 かしまは、主機付逆転減速機内にビルジが入ったほか、発電機、主機用セルモータ、ビルジポンプ等に濡損を生じた。
原因  本事故は、夜間、本船が、北条港内の浮き桟橋に無人状態で係留中、本件業者が、8月初旬に軸封装置の漏水を修理した際、ウェッジリング押さえ板をハンマーでたたいてシールリングを押し込んだことにより、ウェッジリングが不均等に押し込まれ、また、修理の際の試運転後に本件締付けボルトの増し締めが行われなかったため、その後の振動によってウェッジリングがずれて本件締付けボルトに緩みが生じたことにより軸封装置から漏水が生じ、機関室内に浸水して発生した可能性があると考えられる。
 機関室に浸水したのは、船長が、発航前などにおいてビルジ量の目視点検やマニュアルに従った軸封装置からの漏水や本件締付けボルトの状態の点検を行っておらず、軸封装置からの漏水及び本件締付けボルトの脱落や緩みに気付かなかったことによるものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見
情報提供
動画(MP4)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。