報告書番号 | MA2012-11 |
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発生年月日 | 2011年09月19日 |
事故等種類 | 転覆 |
事故等名 | 引船第十二喜多丸転覆 |
発生場所 | 石川県輪島市輪島港内 輪島港第1防波堤灯台から真方位142°413m付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | 死亡 |
船舶種類 | 引船・押船 |
総トン数 | 5~20t未満 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2012年11月30日 |
概要 | 引船第十二喜多丸は、船長ほか1人が乗り組み、引船第八喜多丸と共に巡視船みうらの出港支援のえい航作業中、平成23年9月19日07時36分47秒~54秒ごろ転覆した。 第十二喜多丸は、乗組員(2人)が救助されたものの全員が死亡し、後日、船体は引き揚げられたが、全損となった。 |
原因 | 本事故は、輪島港において、北北東~北東風約10m/s及び波高約3mの状況下、A船が出港作業中、B船がC船と共にA船の出港支援のえい航作業中、B船が、A船の船首部にえい航索を取ってえい航していたところ、B船のえい航索張力が復原力を超えたため、転覆したことにより発生したものと考えられる。 B船のえい航索張力が復原力を超えたのは、次のことによるものと考えられる。 (1) A船は、岸壁から平行に離れた後、更に平行に離そうとしてB船に3時方向(約016°方向)へ引くことを連絡したが、B船は、曽々木方向(約066°方向)と思い、C船と共に曽々木方向へ引いたので、A船が後方へ引かれて後方の消波ブロックに接近することとなった。 (2) A船は、後方への移動を止めるため、船首方向の2時方向へ引くことをB船に連絡し、B船及びC船は、えい航方向を西側に向けるように左転しながらえい航した。その後、A船が、後方への移動を止め、岸壁に船尾が衝突する危険を避けるため、前進を始めた。 (3) A船は、速力が2.3knになった頃、港口へ向けるなどのため、面舵一杯として増速した。 (4) B船は、えい航索の長さが約50mであった。 |
死傷者数 | 死亡:2人(船長及び甲板員) |
勧告・意見 | 勧告 |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。