報告書番号 | MA2011-9 |
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発生年月日 | 2010年07月24日 |
事故等種類 | 衝突 |
事故等名 | 漁船若栄丸小型兼用船福寿丸衝突 |
発生場所 | 大分県宇佐市長洲漁港 宇佐市所在の豊前長洲港導流堤灯台から真方位203°500m付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | 負傷 |
船舶種類 | その他:漁船 |
総トン数 | 5t未満:5t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2011年09月30日 |
概要 | 漁船若栄(わかえい)丸は、船長が1人で乗り組み、親族等24人を乗せ、花火を観覧するために長洲漁港で錨泊中、小型兼用船福寿(ふくじゅ)丸は、船長が1人で乗り組み、親族等23人を乗せ、花火観覧を中断して同漁港を係留地へ向けて航行中、平成22年7月24日(土)20時35分ごろ両船が衝突した。 若栄丸は、乗船者6人が負傷し、船首部に圧壊を生じた。福寿丸は、漁網用やぐらの左舷側に曲損等を生じたが、死傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、夜間、長洲漁港において、A船が花火を観覧して錨泊中、B船が帰航しようとして南東進中、船長Bが、A船と1号防波堤の間を通航しようとして左転する際、適切な見張りを行っていなかったため、左舷側に接近していたA船に気付かずにA船に向けて左転し、両船が衝突したことにより発生したものと考えられる。 船長Bが、適切な見張りを行っていなかったのは、前方の1号防波堤への接近状況を目視で確認することに意識を集中して航行を続けているうちに、A船が後方に離れたものと思い込んだことによるものと考えられる。 船長Bが、前方の1号防波堤への接近状況を目視で確認することに意識を集中していたのは、次のことによるものと考えられる。 (1) 1号防波堤の西側はふだん通航しない場所であったこと、及び防波堤付近は水深が浅いとの意識があったことから、1号防波堤に接近し過ぎないようにしようと思っていたこと。 (2) 視認性の低下により1号防波堤が見えにくかったこと、また、距離感の低下により1号防波堤までの距離が把握しにくかったこと。 |
死傷者数 | 負傷:6人(乗船者) |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。