報告書番号 | MA2025-5 |
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発生年月日 | 2023年08月24日 |
事故等種類 | 衝突 |
事故等名 | コンテナ船CONTSHIP UNO貨物船いずみ丸衝突 |
発生場所 | 和歌山県日ノ御埼北西方沖の紀伊水道 紀伊日ノ御埼灯台から真方位312°7.3海里付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | 死亡:負傷 |
船舶種類 | 貨物船:貨物船 |
総トン数 | 5000~10000t未満:200~500t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2025年05月29日 |
概要 | コンテナ船CONTSHIP UNOは、船長ほか17人が乗り組み、台湾基隆港に向けて南進中、また、貨物船いずみ丸は、船長ほか4人が乗り組み、岡山県水島港に向けて北西進中、令和5年8月24日23時29分ごろ、和歌山県日ノ御埼北西方沖の紀伊水道において、両船が衝突し、いずみ丸が転覆した。 いずみ丸は、乗組員2人が死亡し、3人が重傷を負った。CONTSHIP UNOは、船首部に破口等を生じたが負傷者はいなかった。いずみ丸は、転覆した状態で漂流していたところ、26日02時50分ごろ沈没した。 |
原因 | 本事故は、夜間、紀伊水道において、A船が南進中、B船が北西進中、横切り船の航法により避航船となるB船の航海士B₁が、後方の海図台に向かって作業を行い、周囲の見張りを行っていなかったため、間近に接近するまでA船に気付かずに避航動作が遅れ、また、航海士A₁が、B船がA船を避航すると思い、接近するB船に対し、VHFによる操船の意図確認や警告信号を行わないまま、左右小角度の操舵による避航動作を繰り返したのみであったため、B船を避航する機会を失し、両船が衝突したものと考えられる。 B船において周囲の見張りが行われていなかったのは、航海に対する安全意識が希薄化し、船橋当直の引継ぎが適切に行われていなかったことで、前直者の降橋後に、航海士B₁が船橋当直交代時に行うべき作業を行っていたことによるものと考えられる。 A船においてVHFによる操船の意図確認や警告信号を行わず、左右小角度の操舵による避航動作を繰り返したのみであったのは、A船においてBRM/BTMが有効に機能していなかったことによるものと考えられる。 |
死傷者数 | 死亡:船長及び航海士1人(いずみ丸)、負傷:航海士1人、機関長及び機関士1人(いずみ丸) |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。