
| 報告書番号 | MA2021-10 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2021年01月13日 |
| 事故等種類 | 乗揚 |
| 事故等名 | 貨物船HK DELIGHT乗揚 |
| 発生場所 | 和歌山県新宮市新宮港東方沖(杓子礁) 新宮港沖灯標から真方位058°830m付近 |
| 管轄部署 | 神戸事務所 |
| 人の死傷 | |
| 船舶種類 | 貨物船 |
| 総トン数 | 30000t以上 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2021年10月28日 |
| 概要 | 貨物船HK DELIGHTは、船長ほか21人が乗り組み、水先類似行為者を乗船させ、和歌山県新宮市新宮港に向けて航行中、令和3年1月13日06時51分ごろ、同港東方沖の浅所(杓子礁)に乗り揚げた。 HK DELIGHTは、右舷船底部の破口等を生じた。 |
| 原因 | 本事故は、日出前の薄明時、北方に圧流する潮流及び海流の影響がある状況下、HK DELIGHTが、新宮港に入航する目的で南西進中、HK DELIGHTの船長が新宮港東方沖のパイロットステーション兼錨地北方沖において水先類似行為者を乗船させて操船を引き継いだ際、水先類似行為者が、HK DELIGHTの船位が新宮港東方沖のパイロットステーション兼錨地付近にあると思い、直接新宮港北防波堤南灯台に針路を向けて航行し、その後も、HK DELIGHTの船長が浅所に向かっているのではないかとの懸念を伝えたものの、同じ針路で航行を続けたため、浅所に向かうこととなり、新宮港東方沖の杓子礁に乗り揚げたものと考えられる。 水先類似行為者が、新宮港東方沖のパイロットステーション兼錨地北方沖から直接新宮港北防波堤南灯台に針路を向けたのは、ふだんから港内の航路標識を船首目標とした操船を行っており、HK DELIGHTに乗船した際、新宮港東方沖のパイロットステーション兼錨地付近で乗船したつもりであったことによるものと考えられる。 水先類似行為者が、HK DELIGHTの船長から指摘を受けた後も、同じ針路としていたのは、HK DELIGHTの船長が数回にわたって示したECDIS画面の情報を理解できず、短時間で船位を確認できない状況で、HK DELIGHTが新宮港北防波堤南灯台と新宮港沖灯標との重視線の南方にいるものと思い込み、安全であると判断したことによるものと考えられる。 水先類似行為者が、船位を誤解している状態であったのは、水先類似行為を行うにあたり、ふだんからレーダー及び航海計器を使用して船位を確認する習慣がなかったことによるものと考えられる。 HK DELIGHTが水先類似行為による航行を続けたのは、HK DELIGHTの船長が、操船指揮者としてECDISで船位の確認をしながら水先類似行為者の行動を注視していたところ、水先類似行為者の操船意図に疑問を感じ、新宮港東方沖の杓子礁について水先類似行為者に確認したものの、数回にわたり、自信を持って安全であると回答されたことによるものと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見 | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。