報告書番号 | MA2021-8 |
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発生年月日 | 2019年09月19日 |
事故等種類 | 死傷等 |
事故等名 | 遊覧船グリランド900旅客負傷 |
発生場所 | 青森県十和田市御倉半島北方沖(十和田湖東部) 小倉山三等三角点から真方位037°920m付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | 負傷 |
船舶種類 | 旅客船 |
総トン数 | 5t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2021年08月26日 |
概要 | 遊覧船グリランド900は、船長が1人で乗り組み、旅客12人を乗せ、青森県十和田市十和田湖東部を滑走しながら東進中、令和元年9月19日11時45分ごろ、連続する波を追い越して航行していた際、繰り返し船体が波に乗り上げて水面に叩き付けられ、船体に複数回衝撃を受けて旅客1人が負傷した。 |
原因 | 本事故は、遊覧船グリランド900が、強風注意報が発表され、西北西風が次第に強くなり、波高約50cmの風浪がある状況下、十和田湖東部の御倉半島の北側付近を約18ノット(kn)の速力で滑走しながら東進中、船長が同じ速力で航行を続けたため、波高約50cmの風浪の第1波を乗り上げて船体が水面に叩き付けられ、第2波以降の風浪も同様の状態を繰り返したことにより、船体に衝撃を複数回受けた際、前部座席の右舷側に着席していた旅客が、身体が宙に浮いて臀部から座面に落下し、衝撃を複数回受けたことにより発生したものと考えられる。 遊覧船グリランド900が、約18knの速力で航行を続けたのは、船長が、風浪が高い状況における前部座席の危険性について把握し、安全管理規程及び運航基準に基づく基準航行を中止し、減速等を行う基準に達していたものの、人の運送をする不定期航路事業者兼安全統括管理者兼運航管理者に船長として採用されてから、今回のような事故を経験したことがなく、本事故当時、船体への衝撃を軽減させようと、減速しなくても大丈夫と思っていたことによるものと考えられる。 負傷した旅客が、前部座席に着席したままの状態であったのは、船長が旅客全員に対して座席から腰を浮かせるよう口頭で出した指示が、風、機関音等の影響により伝わらなかったものと考えられる。 |
死傷者数 | 負傷:旅客 |
勧告・意見 | 勧告 |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。