報告書番号 | MA2020-11 |
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発生年月日 | 2019年01月20日 |
事故等種類 | 死傷等 |
事故等名 | ロールオン・ロールオフ貨物船ちゅらしま作業員死亡 |
発生場所 | 福岡県博多港香椎パークポート 博多港東防波堤灯台から真方位033°2.6海里付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | 死亡 |
船舶種類 | 貨物船 |
総トン数 | 5000~10000t未満 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2020年12月17日 |
概要 | ロールオン・ロールオフ貨物船ちゅらしまは、船長ほか13人が乗り組み、福岡県博多港香椎パークポート8号岸壁(本件岸壁)でコンテナシャーシの積込み作業中、平成31年1月20日01時55分ごろ、車両甲板において、誘導作業に当たっていた作業員が、同甲板上に積載されていたコンテナシャーシと後進するトレーラーとの間に挟まれて死亡した。 |
原因 | 本事故は、夜間、本船が、本件岸壁において、B甲板でコンテナシャーシの積込み作業中、トレーラーの誘導及び積付け位置等を指示する作業員(本件誘導員)が後進するシャーシを牽引するトレーラー(本件トレーラー)と先に積み込まれていたコンテナシャーシとの間に挟まれたため、発生したものと推定される。 本件誘導員が後進する本件トレーラーと先に積み込まれていたコンテナシャーシとの間に挟まれたのは、トレーラー運転手が本件誘導員の姿を確認できなくなったものの、本件誘導員の笛の合図により後進を続け、また、本件誘導員が停止の笛の合図を吹いた後、本件トレーラーの後方を通って左側へ移動したことによるものと考えられる。 トレーラー運転手が、本件誘導員の姿を確認できなくなったものの、後進を続けたのは、本件誘導員の笛の合図がふだんと同じく聞こえていたことによるものと考えられる。 本件トレーラーは、トレーラー運転手が、本事故当時、脚巻き作業員が本件誘導員の停止の笛の合図を聞いてからトレーラーが少し下がったと感じており、その後に連続する笛の音を聞いていることから、笛の合図と同時に完全に停止していなかったものと考えられる。 本件誘導員が、停止の笛の合図を吹いた後、本件トレーラーの後方を通って左側へ移動したのは、コンテナシャーシ左側後部のタイヤに車止めを設置する目的であった可能性があると考えられるが、本件誘導員の姿を目撃した者がいないことから、明らかにすることができなかった。 トレーラー運転手の荷役作業前の飲酒は、トレーラー運転手の具体的な運転技能に対して、どのように影響を与えたかについては、明らかにすることができなかったが、飲酒が運転に必要な技術や行動に極めて低い血中濃度から影響を与え、血中濃度が高くなればその分影響も強くなることから、本事故時、状況判断、反応時間等の運転技能に影響を及ぼしていた可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | 死亡:1人 |
勧告・意見 | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。