報告書番号 | MA2020-3 |
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発生年月日 | 2019年03月09日 |
事故等種類 | 死傷等 |
事故等名 | 旅客船ぎんが衝突(水中浮遊物)による乗船者負傷 |
発生場所 | 新潟県佐渡市姫埼東方沖 姫埼灯台から真方位072°2.7海里付近 |
管轄部署 | 事務局 |
人の死傷 | 負傷 |
船舶種類 | 旅客船 |
総トン数 | 200~500t未満 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2020年03月26日 |
概要 | 旅客船ぎんがは、船長及び機関長ほか2人が乗り組み、旅客121人を乗せ、水中翼の揚力によって船体を海面上に浮上させ、新潟県佐渡市姫埼東方沖を同市両津港に向けて約41.7ノットの対地速力で西進中、平成31年3月9日12時16分ごろ水中浮遊物と衝突し、旅客108人及び乗組員1人が負傷した。 ぎんがは、右舷船尾部の破口等を生じた。 |
原因 | 本事故は、姫埼東方沖において、ぎんがが減速区間を通過したのち増速しながら翼走して西進中、船長が、左舷船首方至近の海中に水中浮遊物を初めて視認した際、回避操作を行ったものの避けることができず、水中浮遊物と後部フォイルとが衝突したため、多数の旅客が腰椎骨折等を負ったことにより発生したものと考えられる。 船長が回避操作を行ったものの避けることができなかったのは、左舷船首方至近の海中に水中浮遊物を初めて視認した際、水中浮遊物がぎんがの回避可能な距離よりも近距離であったことによるものと考えられる。 船長が水中浮遊物を至近になるまで視認できなかったのは、水中浮遊物が海中にあったことによるものと考えられる。 多数の旅客が腰椎骨折等を負ったのは、ぎんがの後部フォイルが水中浮遊物に衝突した後、ヒューズピンが破断して後部フォイルが水中翼装置の船体取付け部を基点に後方に回転するのに伴い、船尾部が降下するとともに後部フォイルが水の抵抗により船体を海面に引き込んだ結果、船尾部船底が海面に打ち付けられ、大きな上方向の加速度及び後方向の加速度が発生し、旅客が強い衝撃を受けたことによるものと考えられる。 |
死傷者数 | 負傷:旅客108人及び乗組員1人 |
勧告・意見 | 勧告 |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |
本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。
本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。
報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。