JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 MA2020-1
発生年月日 2018年07月26日
事故等種類 衝突
事故等名 旅客フェリー石手川貨物船兼砂利石材等運搬船第十大栄丸衝突
発生場所 広島県呉市音戸ノ瀬戸南口 音戸灯台から真方位178°630m付近
管轄部署 事務局
船舶種類 旅客船:貨物船
総トン数 500~1600t未満:200~500t未満
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2020年01月30日
概要  旅客フェリー石手川は、船長ほか8人が乗り組み、広島県呉市呉港呉区を出航し、愛媛県松山市松山港に向けて呉市音戸ノ瀬戸を南進中、また、貨物船兼砂利石材等運搬船第十大栄丸は、船長ほか3人が乗り組み、呉港呉区に向けて安芸灘を西進中、平成30年7月26日07時56分30秒ごろ、音戸ノ瀬戸南口において、両船が衝突した。
 石手川は、旅客1人及び客室乗務員1人が負傷し、左舷船尾部外板の破口等を生じた。
 第十大栄丸は、球状船首の破口等を生じたが、死傷者はいなかった。
原因  本事故は、石手川が音戸ノ瀬戸北口から南口に向けて南進中、第十大栄丸が音戸ノ瀬戸南口に向けて西進中、石手川の船長が、ふだんのとおり音戸ノ瀬戸南口付近において左舷対左舷で通過することができると判断して航行を続け、また、第十大栄丸の航海士が、単独で操船を続けながら海上保安庁告示第92号に指定された経路よりも北方をほぼ全速力で航行したため、石手川に気付くのが遅れ、両船とも衝突回避措置が間に合わず、音戸ノ瀬戸南口付近において衝突したものと考えられる。
 石手川の船長が、ふだんのとおり音戸ノ瀬戸南口付近において左舷対左舷で通過することができると判断して航行を続けたのは、第十大栄丸が、海上保安庁告示第92号に記された音戸ノ瀬戸付近海域の航法及び呉海上保安部が発表している行政指導上の注意事項に従って航行すると思い、海上保安庁告示第92号に指定された経路よりも北方から進入してくることを想定していなかったことによるものと考えられる。
 第十大栄丸の航海士が海上保安庁告示第92号に指定された経路よりも北方をほぼ全速力で航行したのは、当該航海士が、事前に海図を見る等水路調査を行っておらず、音戸ノ瀬戸に海上保安庁告示第92号に記された音戸ノ瀬戸付近海域の航法及び呉海上保安部が発表している行政指導上の注意事項が設定されていることを知らなかったことによるものと考えられる。
 第十大栄丸の航海士が単独で操船を続けたのは、第十大栄丸の船長が、当該航海士に音戸ノ瀬戸に接近したことを報告するように指示していなかったこと、及び自らの当直中に音戸ノ瀬戸を通航すると思い自室で待機して昇橋していなかったことによるものと考えられる。
死傷者数 負傷:旅客及び客室乗務員(石手川)
勧告・意見
情報提供
動画(WMV)

備考
  • ※船舶事故報告書及び船舶インシデント報告書の様式にはそれぞれ下記のまえがきと参考が記載されていますが、平成25年7月公表分より利用者の便宜を考慮して省略しております。

《船舶事故報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶事故に関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故及び事故に伴い発生した被害の原因を究明し、事故の防止及び被害の軽減に寄与することを目的として行われたものであり、事故の責任を問うために行われたものではない。

《船舶インシデント報告書のまえがき》

本報告書の調査は、本件船舶インシデントに関し、運輸安全委員会設置法に基づき、運輸安全委員会により、船舶事故等の防止に寄与することを目的として行われたものであり、本事案の責任を問うために行われたものではない。

《参考》

報告書の本文中「3 分析」に用いる分析の結果を表す用語は、次のとおりとする。

  1. 断定できる場合は「認められる」
  2. 断定できないが、ほぼ間違いない場合は「推定される」
  3. 可能性が高い場合は「考えられる」
  4. 可能性がある場合は「可能性が考えられる」又は「可能性があると考えられる」
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見欄に文言が表示されます。クリックすると「勧告・意見・安全勧告」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。
    なお、動画はWMV形式でデータ速度は1000kbpsです。