報告書番号 | RI2019-2-1 |
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発生年月日 | 2018年05月15日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 天神大牟田線 白木原駅[福岡県大野城市] |
事業者区分 | 大手民鉄 |
事業者名 | 西日本鉄道株式会社 (法人番号 4290001009413) |
事故等種類 | 車両障害 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 福岡県 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2019年08月29日 |
概要 | 西日本鉄道株式会社天神大牟田線の大善寺駅発西鉄福岡(天神)駅行き4両編成の上り普通第2152列車の車掌は、平成30年5月15日(火)、春日原駅を出発する際、列車が動き出したときにホーム上の旅客から不明瞭ながら何か「ドア」について声をかけられた。車掌が出発時のホーム監視を終えた後、各車両の扉を見て回ったところ、3両目左側最後方の両開きの扉の後方の戸が40cm程度開いているのを確認した。このため、列車が次の雑餉隈駅に停車した際、同扉の施錠を行った。列車は、その次の井尻駅まで運行し、運転を打ち切った。 列車には乗客約250名、乗務員3名(運転士、車掌、運転取扱担当助役)が乗車していたが、負傷者はいなかった。 なお、本重大インシデント発生後の調査により、列車が白木原駅を出発したときには、既に扉が開いていたことが判明した。 |
原因 | 本重大インシデントは、車両の両開き扉の片側の戸において、戸の吊部の緩衝ゴムが落失し、扉の開閉力を伝達するピストン棒と戸の吊金具との間の接続が外れて連動しなくなったため、戸閉操作時に扉が完全には閉まらず、かつ、扉が開いた状態を検知できずに列車の運行を継続したことにより発生したものと考えられる。 戸の吊部の緩衝ゴムが落失したことについては、車両の重要部検査における吊部の締結作業において平座金の取付位置を誤ったため、ピストン棒のナットと緩衝ゴムが直接接触する状態となり、その状態で扉の開閉が繰り返されたことにより、緩衝ゴムの穴部へのナットの食い込みが進展して緩衝ゴムが外れたことによるものと考えられる。 また、扉が開いている状態を検知できなかったことについては、緩衝ゴムの落失によりピストン棒と扉の戸が連動しなくなり、ピストン棒が閉扉位置にあるにもかかわらず戸が開いてしまう状態となったため、戸閉めスイッチによる開扉の検知ができなかったことによるものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |