報告書番号 | RA2017-9-2 |
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発生年月日 | 2016年10月06日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 市橋線 乙女坂駅~美濃赤坂駅間(単線)[岐阜県大垣市] |
事業者区分 | 貨物鉄道 |
事業者名 | 西濃鉄道株式会社 (法人番号 2200001013813) |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 岐阜県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2017年12月21日 |
概要 | 西濃鉄道株式会社の市橋線乙女坂駅発美濃赤坂駅行き、ディーゼル機関車1両、貨車24両の25両編成の上り1022列車の運転士は、平成28年10月6日(木)、乙女坂駅を8時8分に発車し、美濃赤坂駅の手前で速度が通常時より減速するのを感じたので後方を確認したところ、貨車が斜めになっていたため、直ちに非常ブレーキを使用して列車を停止させた。 運転士が列車を確認したところ、貨車が脱線していたので、美濃赤坂駅長等の関係者へ連絡した。美濃赤坂駅長が現場の状況を確認したところ、11両目(車両はディーゼル機関車を含めて前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)の貨車の後台車全2軸及び12両目の貨車の全4軸が左に脱線していた。 ディーゼル機関車には、運転士1名、駅係員1名及び構内誘導係2名が乗車していたが、死傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、列車が半径201mの右曲線を通過中に、12両目の貨車の前台車前軸の右車輪が軌間内に脱線し、軌間を広げながら走行した後、同軸左車輪が左レールに乗り上がって脱線し、その後、11両目の貨車の後台車前後軸、12両目の貨車の前台車後軸及び後台車前後軸が脱線したものと考えられる。 12両目の貨車の前台車前軸の右車輪が軌間内に脱線したことについては、軌間変位が大きかったことに加え、連続したまくらぎの劣化や犬くぎの浮き上がり等によりレールの支持力が低下し、列車の走行により軌間変位が拡大したため、同軸の右車輪が内軌(右レール)を外れて落下したことにより発生した可能性があると考えられる。 軌間変位が大きかったこと及び列車の走行により軌間変位が拡大したことについては、軌間変位に関する整備を実施する明確な管理基準がなかったことや、レールフロー、まくらぎ及び犬くぎ等の保守状態の把握と、それに応じた整備が十分に行われていなかったことが関与したものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | 本事故に関連して国土交通大臣に提出した意見(軌間拡大による列車脱線事故の防止に係る意見について) |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |