JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 RA2013-1-3
発生年月日 2012年02月16日
区分 鉄道
発生場所 石勝線 東追分駅構内[北海道勇払郡安平町]
事業者区分 貨物鉄道
事業者名 日本貨物鉄道株式会社
事故等種類 列車脱線事故
踏切区分
人の死傷
都道府県 北海道
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2013年02月22日
概要  日本貨物鉄道株式会社の釧路貨物駅発札幌貨物ターミナル駅行き16両編成の上り高速貨第2092列車は、平成24年2月16日、雪の影響によりダイヤが乱れていたため、帯広貨物駅を定刻より22分遅れて出発した。
 途中、川端駅に進入する際、列車の運転士は、北海道旅客鉄道株式会社の輸送指令から川端駅で下り特急気動車と行き違いを行うダイヤから、次駅の東追分駅で行き違うダイヤに変更する指示を受けた。列車は川端駅に停車の直前であったため、運転士は同駅で一旦停車した後、直ぐに出発させた。
 運転士は、東追分駅に停車するため速度を落とそうとブレーキの操作をしたにもかかわらず、列車の速度が落ちず東追分駅の上り安全側線に進入し、車止めを突破して脱線し、雪覆い(スノーシェルター)に衝突した。
 これにより、16両編成の先頭から5両目までの車両が脱線した。
 列車には運転士1名が乗務していたが、負傷はなかった。
原因  本事故は、運転士が輸送指令の指示に従い列車を東追分駅に停車させようとブレーキ操作を行ったにもかかわらず、貨車のブレーキ装置(ブレーキ力の伝達機構)に雪が固着してブレーキ装置の作動を阻害したため、列車を停車させるための十分なブレーキ力が得られなくなり、所定の停止位置に停止することができず上り出発信号機を越え、安全側線に進入し、脱線したものと推定される。
 貨車のブレーキ装置(ブレーキ力の伝達機構)に雪が固着したままとなったのは、列車の走行時の気温が氷点下であったこと及び走行中に更に付着した雪が冷やされ凍ったことによるものと考えられる。
 また、列車が本事故発生までの間、特段異常なく所定箇所で停車できたのは、途中で停車した駅等が上り勾配の箇所であったことから、速度が上がることなく低い速度で駅等に進入することができたことにより、ブレーキ力が低下していたとしても列車を停車させるには特に影響を及ぼさなかったものと考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見(建議)
情報提供
動画(MP4)
備考
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    なお、動画はWMV形式でデータ速度は1000kbpsです。