報告書番号 | RA2008-02-1 |
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発生年月日 | 2008年02月23日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 東北線 尾久駅構内[東京都北区] |
事業者区分 | JR |
事業者名 | 東日本旅客鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 東京都 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2008年11月28日 |
概要 | 東日本旅客鉄道株式会社の東北線上野駅発尾久駅行き10両編成の下り試第9489M列車は、平成20年2月23日(土)、上野駅を定刻(14時51分)より約5分遅れて出発した。# 列車は、尾久駅構内着発8番線の手前にある537号分岐器を、速度約23km/hで惰行で通過中、5両目(以下、車両は前から数え、前後左右は進行方向を基準とする。)の全4軸が左へ脱線し、停止した。 列車には、運転士1名及び指導運転士1名が乗車していたが、死傷者はなかった。 |
原因 | 本事故は、軌道変位、車両の静止輪重比等が整備基準値等を超えていなかったものの、本件列車が本件分岐器のリード部を通過中に、脱線係数が増加するとともに、限界脱線係数が低下したため、5両目前台車第1軸の左車輪が本リードレール上に乗り上がって左へ脱線したことによるものと考えられる。 脱線係数の増加及び限界脱線係数の低下については、以下に示す要因が関与した可能性が考えられる。 (1) 急曲線であるため大きな横圧が発生しやすい本件分岐器において、台車の固定軸距に対応する2m平面性変位が大きくなっていたことから、第1軸左車輪の輪重がトングレール通過時の輪重より減少したことに加え、本件列車5両目の走行速度に対して、車体のローリングの共振が生じやすい水準と通りの変化が存在したため、車体のローリングによって、同車輪の輪重が曲線通過時の定常的な輪重より減少するとともに横圧が増加して、脱線係数が増加していたこと (2) 車輪フランジとレール間の等価摩擦係数が大きくなり、限界脱線係数が低下していたこと なお、本件列車5両目の前台車第1軸が脱線したことについては、同軸左車輪の静止輪重比が小さかったことが関与した可能性が考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |