報告書番号 | 2003-6-3 |
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発生年月日 | 2002年10月10日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 福島臨海鉄道本線 小名浜駅構内[福島県いわき市] |
事業者区分 | 貨物鉄道 |
事業者名 | 福島臨海鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 福島県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2003年10月31日 |
概要 | 福島臨海鉄道株式会社(以下「同社」という。)の福島臨海鉄道本線泉駅発小名浜駅行き2両編成の下り貨第55列車(以下「本件列車」という。)は、平成14年10月10日(木)、泉駅を定刻に出発した。本件列車の運転士(以下「運転士」という。)は、14時10分ごろ、速度約18km/hで惰行運転中、6号分岐器(以下「本件分岐器」という。)を通過の際、揺れと異音を感知したため、直ちに非常ブレーキを使用した。 本件列車は、先頭車両の前台車第1軸が右側(前後左右は進行方向を基準とする。以下同じ。)に脱線し、本件分岐器のトングレール先端から約19m進んだ位置で停止した。 本件列車の運転士と乗車していた同社の社員2名に死傷はなかった。本件列車は軽微な損傷であった。 |
原因 | 本事故は、信号扱い所のリバーを操作した際に、本件分岐器の右トングレールの密着不良により進路が構成されていなかったにもかかわらず、腕木式信号機の腕木が進行信号を示す下向状態となったことから、本件列車が本件分岐器に進入したため、前台車第1軸の右側車輪が右トングレールと右基本レールの間に入り込み、脱線したことによるものと推定される。 本件分岐器の右トングレールに密着不良が生じたのは、発条転てつ器により、トングレールが定位の位置に復する際に、そのトングレール底部と床板との摩擦抵抗が増加した状態になっていたため、トングレールが円滑に摺動しなかったことによるものと考えられる。また、トングレールの密着不良により、進路が構成されていなかったにもかかわらず、腕木式信号機の腕木が下がったのは、信号機と転てつ器を連鎖させるための連動機の内部において、転てつかんの位置が受部の摩耗により下がっていたこと、また、ラッチが固渋していたことにより、それが適正に機能しなかったことによるものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |