報告書番号 | 2003-3-1 |
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発生年月日 | 2002年08月01日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 真岡線 久下田駅構内[栃木県芳賀郡二宮町] |
事業者区分 | 第三セクター |
事業者名 | 真岡鐵道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 栃木県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2003年06月27日 |
概要 | 平成14年8月1日(木)、真岡鐵道株式会社(以下「同社」という。)真岡線のひぐち駅で自力走行不能となった下館駅発茂木駅行きの第117列車を真岡駅に収容するため、1両編成の臨第2120列車(以下「臨時列車」という。)が真岡駅から久下田駅に向かった。久下田駅で救援列車となった同列車は、ひぐち駅で第117列車と併結(併結後の救援列車を以下「本件列車」という。)の後、真岡駅に戻るため、途中の久下田駅の11号転てつ器付近を通過した際、先頭車両の前台車第1軸及び第2軸が進行方向右側に脱線した。 本件列車には運転士及び伝令者に加えて、第117列車の乗客15名、運転士及び2名の車両検修員が乗車していたが、いずれも負傷はなかった。 転てつ器の接続かんやまくら木が損傷したが、本件列車には特記すべき損傷はなかった。 |
原因 | 本事故は、下記の要因により発生したものと推定される。 ① 救援列車を発車させる際、久下田駅派遣駅長は自ら行うべき進路の構成・確認及び進行を指示する信号の現示を運転指令員に任せた。また、運転指令員はこれらを的確に行わず、工務区副長と相談したものの、結果として誤った取扱いを実施し、運転士に発車を指示した。このため、救援列車が出発し転てつ器が破損した。 ② その後、故障車両を併結して戻る際、久下田駅派遣駅長は進路の構成・確認を自ら行わず、また、運転指令員は場内信号機(2R)の停止信号の原因を見極めずに誤った取扱いとして場内代用てこを扱い、本件列車の運転士に進行を指示した。 ③ 本件列車は、破損してトングレールの密着が完全でなかった転てつ器を通過したため、脱線した。 なお、これらの誤った運転取扱いが行われたことについては、役割についての認識を欠き、かつ、知識・技量の不足した者を現場に派遣したこと、特定の個人に多くのことを頼りすぎたことにより負担が大きくなり能力を十分に発揮できなかったこと及び回復を急ぐ気持ちがあったことが関与した可能性が考えられる。さらに、係員の知識・技量が不足していたことについては、教育訓練が十分に行われていなかったことが関与した可能性が考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |