JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 2003-2-1
発生年月日 2002年02月27日
区分 鉄道
発生場所 大井川本線 家山駅構内[静岡県榛原郡川根町]
事業者区分 中小民鉄
事業者名 大井川鐵道株式会社
事故等種類 列車脱線事故
踏切区分
人の死傷
都道府県 静岡県
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2003年04月25日
概要  大井川鐵道株式会社(以下「同社」という。)の大井川本線千頭駅発金谷駅行き2両編成の上り普通第2列車(以下「本件列車」という。)は、平成14年2月27日(水)、ワンマン運転で抜里駅を定刻に出発した。本件列車の運転士(以下「運転士」という。)は、6時21分ごろ、家山駅上り場内信号機の進行信号の現示を確認し、速度約30km/hで分岐器(発条転てつ器付き。以下「本件分岐器」という。)を通過したところ、ドンという異音を感知すると同時に、所定の進路とは異なる下り本線側に進行したため、直ちに非常ブレーキを使用した。
 本件列車は、先頭車両の全軸及び後部車両の前台車第1軸が脱線し、本件分岐器のトングレールの先端から63m進んだ位置で停止した。
 本件分岐器の左側(前後左右は本件列車の進行方向を基準とする。以下同じ。)のトングレールは、先端から94cmのところで折損していた。
 本件列車に乗車していた乗客20名及び運転士に負傷はなかった。
原因  本事故は、本件列車が本件分岐器を通過した際に、トングレールが折損していたことにより、車輪が所定の進路と異なる方向に進行したため、脱線したことによるものと推定される。
 トングレールが折損したのは、下り列車通過時の応力により疲労破壊に至ったためと考えられる。また、発条転てつ器の油緩衝器の緩衝機能が十分に働いておらず、列車通過中にトングレールが左右動を繰り返す状況となっていたことが、トングレールの疲労破壊を早めることに関与した可能性が考えられる。
死傷者数 なし
勧告・意見(建議)
情報提供
動画(MP4)
備考
  • ※報告書に勧告等が含まれる場合は、勧告・意見(建議)欄に文言が表示されます。クリックすると、「勧告・意見」ページが表示されます。
  • ※関係行政機関等への情報提供がある場合は、情報提供欄に文言が表示されます。クリックすると「関係行政機関等への情報提供」ページが表示されます。
  • ※動画がある場合は、動画欄にタイトルが表示されます。
    なお、動画はWMV形式でデータ速度は1000kbpsです。