報告書番号 | RA2023-1-1 |
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発生年月日 | 2022年02月07日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 多賀線 高宮駅構内(単線)[滋賀県彦根市](高宮駅起点0k130m付近) |
事業者区分 | 中小民鉄 |
事業者名 | 近江鉄道株式会社 (法人番号 1160001008109) |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 滋賀県 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2023年01月19日 |
概要 | 近江鉄道株式会社多賀線の多賀大社前駅発米原駅行き2両編成(ワンマン運転)の上り第4110列車の運転士は、令和4年2月7日(月)21時17分ごろ、高宮駅構内の半径160mの右曲線を通過中に衝撃を感じたため列車を停止させた。 停止後に運転士が列車を確認したところ、先頭車両の前台車前軸、先頭車両の後台車前軸及び後部車両の前台車前軸が脱線していた。 列車には、乗客約100名及び運転士1名が乗車していたが、負傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、列車が半径160mの右曲線を通過中に、軌間が大きく拡大したため、先頭車両前台車と後台車、後部車両の前台車それぞれの前軸右車輪が軌間内に落下したことにより発生したものと考えられる。 軌間が大きく拡大したことについては、同曲線中の静的軌間変位が大きかったこと、まくらぎやレール締結状態の不良が連続していたため、列車走行時の横圧によるレールの横移動や小返りで軌間が動的に拡大したことによるものと考えられる。 静的軌間変位が大きかったことについては、軌間変位の整備基準値が適正な値よりも大きかったことが関与しているものと考えられる。 まくらぎやレール締結状態の不良が連続していたことについては、点検方法や判定基準などが明確化されておらず、適切な整備ができていなかったことが関与しているものと考えられる。 本事故の発生については、同曲線中のスラックが比較的大きかったため軌間内脱線に対する余裕が小さくなっていたこと、脱線防止レールがまくらぎに締結されていない箇所があったため右車輪からの背面横圧等による小返り等が発生し、動的にフランジウェー幅が拡大したことにより、脱線防止の機能が十分に発揮できなかったことが関与した可能性が考えられる。また、運輸安全委員会の平成30年6月28日付け運委参第43号「軌間拡大による列車脱線事故の防止に係る意見について」に対応した対策が不十分であったことが関与しているものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |