報告書番号 | RA2021-3-2 |
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発生年月日 | 2020年07月26日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 本線 東新庄駅構内(単線)[富山県富山市] |
事業者区分 | 中小民鉄 |
事業者名 | 富山地方鉄道株式会社 (法人番号 5230001002133) |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 富山県 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2021年06月24日 |
概要 | 富山地方鉄道株式会社の上市駅発電鉄富山駅行き2両編成(ワンマン運転)の上り普通第1018列車の運転士は、令和2年7月26日(日)8時56分ごろ、東新庄駅を出発し、半径181mの左曲線(以下、車両は前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)を速度約34km/hで通過中に異音と衝撃を感じたため、非常ブレーキを扱い列車を停止させた。 列車停止後、車両を確認したところ、先頭車両の前台車第1軸が右側に脱線し、後部車両の前台車全軸と後台車第1軸が右側に脱線していた。 列車には、乗客31名及び運転士1名が乗車していたが、負傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、列車が半径181mの左曲線を通過中に、軌間が大きく拡大したため、先頭車両前台車第1軸の左車輪が軌間内に落下したことによるものと考えられる。 軌間が大きく拡大したことについては、静的な軌間変位が整備基準値を超過していた同曲線中で、レール締結装置の不良が連続していたことにより、列車走行時の横圧によりレールの横移動や小返りで軌間が動的に拡大したことによるものと考えられる。 軌間変位が整備基準値を超過していたことについては、整備基準値の超過から保守までの期限が定められず、本事故発生前に保守を行っていなかったこと、整備基準値超過箇所が多く、他の整備基準値超過箇所の保守を優先していたことによるものと考えられる。 レール締結装置の不良が連続していたことについては、まくらぎ検査等で、適正な判定や措置が可能なマニュアル等がなく、保守管理に関する技術力不足によって、軌間拡大に対する危険性を踏まえた管理が行われていなかった可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |