報告書番号 | RA2015-1-4 |
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発生年月日 | 2013年09月19日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 函館線 大沼駅構内[北海道亀田郡七飯町] |
事業者区分 | 貨物鉄道 |
事業者名 | 日本貨物鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 北海道 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2015年01月29日 |
概要 | 日本貨物鉄道株式会社の帯広貨物駅発熊谷貨物ターミナル駅行き18両編成の臨高速貨第8054列車は、平成25年9月19日(木)、東室蘭操車場を定刻(14時04分)に出発した後、大沼駅の2番線(上り副本線)に定刻より2分遅れて17時15分に到着した。 その後、列車の運転士は、列車を定刻(18時04分)に出発させて速度約20㎞/hで力行運転中、後ろから引っ張られるような感覚とともに、運転台の圧力計によりブレーキ管圧力の低下とブレーキシリンダ圧力の上昇を認めたため、直ちにマスコンをオフにしたところ、その直後に列車は停止した。 停止後、運転士が列車から降りて確認したところ、列車は、6両目(車両は機関車を含めて前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)の後台車全2軸、7両目の前台車全2軸、8両目の全4軸及び9両目の前台車全2軸が脱線していた。 列車には運転士1名が乗務していたが、負傷はなかった。 |
原因 | 本事故は、事故現場付近において、通り変位及び軌間変位が整備基準値を大幅に超過した状態であったにもかかわらず、軌道が整備されていなかったため、整備基準値を大幅に超過した通り変位の影響により、列車の走行時に著大な横圧が作用して軌間拡大が進みやすい状態であったところに、本件列車が走行時に発生した著大な横圧により、レールの横移動と小返りが発生したことから、6両目後台車の左車輪が軌間内に脱線したことにより発生したと推定される。 通り変位等が整備基準値を大幅に超過していたにもかかわらず、軌道が整備されていなかったことについては、直近の軌道変位検査の結果を受けて、必要な整備計画が立てられていなかったことによるものと考えられる。 このことは、検査担当者及び作業計画担当者のみならず大沼保線管理室全体において、副本線に対しても、実施基準等を遵守して検査結果に基づき軌道の整備をするという軌道の保守に従事する者としての基本的な認識が欠如していたこと、さらに、所長代理(助役)などが、検査結果やそれを受けた整備の実施状況を確認していなかったことによるものと考えられる。 また、このことについては、函館保線所が、大沼保線管理室の軌道の保守に係る業務を適切に管理していなかったことによるものと考えられる。 さらに、このことについては、本社保線課が現業機関の軌道の保守に係る業務実態を十分に確認していなかったことが関与していた可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |