報告書番号 | RA2014-9-1 |
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発生年月日 | 2013年05月28日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 三田線 有馬口駅構内[兵庫県神戸市] |
事業者区分 | 中小民鉄 |
事業者名 | 神戸電鉄株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 兵庫県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2014年10月30日 |
概要 | 神戸電鉄株式会社の新開地駅発道場南口駅行き4両編成ワンマン運転の下り普通第19001列車は、平成25年5月28日(火)、三田線有馬口駅2番線を定刻(19時59分)に出発した。 列車の運転士は、同駅構内の分岐器を速度約25km/hで惰行運転中、異音を感じ、直後に大きな音を聞いたため、非常ブレーキを使用して列車を停止させたところ、2両目の前台車(車両は前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)が本来の進路と異なる有馬温泉駅方面に進入し、全2軸が右へ脱線していた。 なお、1両目、2両目の後台車及び3両目は、本来の進路である道場南口駅方面に進入して停止していた。 列車には、乗客約60名及び運転士1名が乗車していたが、負傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、三田線有馬口駅2番線を出発した列車が、有馬口駅構内の両開き分岐器を通過後、ダブルスリップスイッチのポイントの右トングレール先端付近で、2両目の前台車第1軸の右車輪のフランジがトングレールに乗り上がり、本来の進路と異なる有馬温泉駅方面に進入して脱線したものと考えられる。また、前台車第2軸は、 ダブルスリップスイッチのポイントでは本来の進路に進入したが、第1軸の異線進入の影響により、ダブルスリップスイッチ内で右へ脱線したものと考えられる。 2両目の前台車第1軸の右車輪が乗り上がったことについては、軌道、車両、電気設備及び運転状況はそれぞれ同社の基準値又は使用限度値等内の状態にあったが、 (1) 車両の長さ(18.14m)よりも短い、1車両の第1軸から第4軸までの距離の範囲でS字状に変化する線形を車両が走行したことにより、車両の前台車 第1軸が走行したときの横圧が大きくなったこと、 (2) 事故現場に敷設されていた入射角を有するダブルスリップスイッチのトングレール先端付近においては、通り変位が曲線半径を小さくする側に変化していたことから、比較的大きな横圧が発生しやすかった可能性があること、 (3) 車両の車輪は、設計断面に比べてフランジが直立に摩耗していたことから、 トングレール先端付近において、車輪のフランジ先端がトングレールに近づいており、車輪のフランジ先端がトングレールに接触して乗り上がる可能性があったこと が、複合したことによると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |