報告書番号 | RA2014-8-1 |
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発生年月日 | 2013年02月04日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 上越線 津久田駅~岩本駅間(複線)[群馬県渋川市] |
事業者区分 | JR |
事業者名 | 東日本旅客鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車火災事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 群馬県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2014年08月29日 |
概要 | 東日本旅客鉄道株式会社の高崎駅発新津駅行き配8757列車は、無動力で回送するディーゼル機関車とそれを牽引する電気機関車からなる2両編成で、平成25年2月4日(月)、敷島駅を通過した。 通過後、運転士は、後方(前後左右は列車の進行方向を基準とし、車両は前から数える。)から引かれるような感じを受けたため、計器類を確認したが異常は見当たらなかったので、運転を継続した。その後、第二利根川橋梁を過ぎた辺りを速度約60km/h で力行運転中に、先ほどと同じように後方から引かれるような衝撃を感じたため、運転士は、再度、計器類を確認したところ異常はなかったが、後方を確認したところ2両目のディーゼル機関車から出火しているのを認めたので、安全な場所を探して非常ブレーキで列車を停止させた。 その後、ディーゼル機関車は、消火活動により鎮火したが、変速機等、車両の一部が焼損した。 列車には運転士1名が乗車していたが、負傷はなかった。 |
原因 | 本事故は、ディーゼル機関車を無動力回送するために行う正逆転切換機構等の「中立ロック」が正確に行われていなかったため、無動力回送時にディーゼル機関車の1速コンバーターに動力が伝わって空回りの状態となり、更に冷却水を抜いていたことから、コンバーターの冷却ができずにコンバーター内が高温となって損傷するとともに、高温となったコンバーターの破片等がコンバーター内部に残っていたトルコン油に引火したことにより火災が発生したものと考えられる。 「中立ロック」が正確に行われなかったことについては、作業員が作業方法を知らない状態で作業を行い、確認した作業員も「中立ロック」について正確に理解していなかったためと考えられる。 作業方法を知らない状態で作業を行い、作業内容を正確に理解していなかったことについては、無動力回送のような頻度の低い作業について、マニュアルの整備が不十分であり、教育訓練についても作業前に行われていなかったことや、不十分であったことから、同社の同作業に対する重要性の認識が低かったものと考えられる。 また、過速度検知のメータリレーがバッテリーからの電源供給が必要な新型に置き換えられていたため、無動力回送では電源が供給されず、許容速度を超えても非常ブレーキが動作しなかったことが、本事故の発生に関与したと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |