報告書番号 | RI2014-2-2 |
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発生年月日 | 2012年06月04日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 磐越東線 郡山駅~舞木駅間(単線)[福島県郡山市] |
事業者区分 | JR |
事業者名 | 東日本旅客鉄道株式会社 |
事故等種類 | 車両障害 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 福島県 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2014年03月28日 |
概要 | 東日本旅客鉄道株式会社の磐越東線郡山駅発小野新町駅行き4両編成の上り普通第738D列車は、平成24年6月4日(月)、郡山駅を定刻16時49分に出発し、隣駅の舞木駅へ向かった。列車の運転士は、阿武隈川に架かる橋梁上を惰行運転し、先頭車両が阿武隈川の対岸に差し掛かった付近で、運転士知らせ灯が滅灯したことに気付き、旅客用乗降口の扉に故障が発生したものと判断して、直ちに非常ブレーキを掛けて列車を停止させた。列車が停止した後に、車掌が列車の状況を確認したところ、3両目右側(車両は前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)の車側表示灯が点灯しており、3両目右側の前後に2箇所ある旅客用乗降口の扉のうち、後ろ(3位側)の1箇所が全開していた。 列車には、乗客約300名、運転士1名、車掌1名及び便乗運転士1名が乗車していたが、負傷者はいなかった。 |
原因 | 本重大インシデントは、列車の3両目車両のドアを開閉するための戸閉め制御回路の電気配線の被覆が破れて素線が露出して車体に接触し、さらに先頭車両において電動ミラーの電源線が車体と接地した状態となったため、車体を経由して戸開電磁弁が加圧されて、3両目車両のドアが開いたものと考えられる。 なお、電動ミラー側の電源線が車体と接地した状態となったことについては、電動ミラーの遠隔制御を行う操作スイッチの回路基板で短絡が発生し、その結果、電源線と電動ミラー側の電気配線間が電気的につながったこと、及び電動ミラー側の電気配線の被覆が破れて露出した部分が車体に接地し短絡状態になったことによる可能性があると考えられる。 電動ミラーの操作スイッチの回路内で電気的に遮断されている電源線と電動ミラー側の電気配線間が短絡して電気が流れたことについては、電気配線の摩耗や、経年劣化から回路基板上に汚れが付着したことにより、電源線と電動ミラー側の電気配線が電気的につながり、電気が流れる回路が回路基板上に形成されたものと考えられる。 戸閉め制御回路の電気配線の被覆が破れて素線が露出していたことについては、電線樋と電気配線が列車の振動で擦れることが原因となり、電気配線の被覆が損傷したものと考えられる。また、電動ミラー側の電気配線の被覆が破れて素線が露出していたことについては、電動ミラーを設置する改造工事を行う際の施工不良により、電気配線の被覆が損傷した可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |