報告書番号 | RA2013-1-2 |
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発生年月日 | 2011年12月24日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 西武園線 東村山駅構内[東京都東村山市] |
事業者区分 | 大手民鉄 |
事業者名 | 西武鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 東京都 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2013年02月22日 |
概要 | 西武鉄道株式会社の西武園駅発西武新宿駅行き8両編成の上り普通第6352列車は、平成23年12月24日(土)、西武園駅を定刻(16時36分)に出発した。 列車の運転士は、東村山駅5番線に向けて、東村山駅構内の67号分岐器を、速度約32km/hで通過後、列車の最前部が66号イ・ロ分岐器を通過した辺りで、車両が後ろに引かれる感じがしたので、計器類を確認したところ、運転士知らせ灯が一瞬消灯したことを認め、直ちに非常ブレーキを操作し、約21m進んで停止した。 停止後、列車の状況を確認したところ、7両目(車両は前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)の前台車第1軸及び第2軸が右側に脱線していた。 列車には乗客約450名、乗務員2名が乗車していたが、死傷者はいなかった。 |
原因 | 本事故は、列車の7両目の前台車第1軸右(外軌側)車輪が、内方分岐器である67号分岐器の外軌側トングレールに乗り上がったため、本来の進行方向ではない基準線側に進入し、その後、分岐線側に進入していた先行する車両に引っ張られたことにより、分岐線側レールの右側へ脱線したものと考えられる。 内方分岐器である67号分岐器の外軌側トングレール先端部において、外軌側車輪が乗り上がったことについては、 (1)内方分岐器において分岐線側に分岐する箇所は、曲線半径が急激に小さくなるため、アタック角の増加により限界脱線係数が低下する箇所であるが、内方分岐器である67号分岐器においては、外軌側トングレールの頭部が摩耗し、外軌側基本レールの方へ傾くように変形していたことにより、外軌側トングレールと車輪のフランジとの接触角が小さくなって、限界脱線係数が更に低下し、車輪が乗り上がりやすい状態となっていた、 (2)列車の通過速度が、均衡速度より低かったことにより、内軌側車輪の輪重の増加に伴い、外軌側車輪への横圧が増加するとともに、外軌側車輪の輪重が減少していた、 (3)外軌側車輪では、輪重の減少と横圧の増加により、脱線係数が増加していた と考えられることから、これらの要因が重なったことにより発生したものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |