報告書番号 | RA2013-1-1 |
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発生年月日 | 2011年03月11日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 東北新幹線 仙台駅構内[宮城県仙台市] |
事業者区分 | JR |
事業者名 | 東日本旅客鉄道株式会社 |
事故等種類 | 列車脱線事故 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 宮城県 |
報告書(PDF) | 公表/説明資料 |
公表年月日 | 2013年02月22日 |
概要 | 東日本旅客鉄道株式会社の東北新幹線仙台総合車両所発、白石蔵王駅行き10両編成の試第7932B列車は、平成23年3月11日(金)、仙台総合車両所を定刻(14時40分)に出発した。列車が速度約72km/hで仙台駅構内に進入中、運転士は強い揺れを感じると同時に、車内信号機に停止信号が現示されたのを認めたため、直ちに非常ブレーキを使用した。列車の停止後、車内及び車外から列車を確認したところ、4両目(車両は前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)の前台車の2軸が左に脱線していた。 列車は、試運転列車であり、車両検修員12名及び乗務員1名が乗車していたが、死傷者はいなかった。 なお、同日14時46分ごろ、宮城県沖を震源とするモーメントマグニチュード9の「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」が発生し、宮城県北部で最大震度7の揺れが観測された。 |
原因 | 本事故発生前には軌道を含めた鉄道施設、本件列車及び運転取扱いに問題はなかったと推定されること、また、本件列車が脱線した時刻は東北地方太平洋沖地震の主要動が仙台市内に到達した時刻の直後と推定されることから、本件列車は東北地方太平洋沖地震の本震による地震動を受けたために脱線したと推定される。なお、本件車両の前台車全2軸のみが脱線した理由は明らかにすることができなかった。 脱線に至る過程としては、まず東北地方太平洋沖地震の地震動の周波数成分のうち、本事故現場の高架橋の固有周波数とおおむね一致する周波数成分が、構造物の共振現象により増幅されて高架上で大きな変位として現れたこと、そして、その周波数成分が、車両に上心(うわしん)ロールを生じさせやすい周波数帯にあったことから、本件車両に上心(うわしん)ロールが生じて脱線に至ったと考えられる。 被害が拡大しなかったことについては、早期に列車を停止させるシステムが動作して脱線直前には低速になっていたこと、また逸脱防止ガイドが機能して本件車両が軌道から大きく逸脱しなかったことが関与したと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |