報告書番号 | RI2011-2-1 |
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発生年月日 | 2010年05月29日 |
区分 | 鉄道 |
発生場所 | 函館線 稲積公園駅~手稲駅間(複線)[北海道札幌市] |
事業者区分 | JR |
事業者名 | 北海道旅客鉄道株式会社 |
事故等種類 | 車両障害 |
踏切区分 | |
人の死傷 | |
都道府県 | 北海道 |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2011年06月24日 |
概要 | 北海道旅客鉄道株式会社の室蘭線苫小牧(とまこまい)駅発函館線手稲駅行き6両編成の下り第2731M列車の運転士は、平成22年5月29日(土)、稲積公園駅を出発した後、手稲駅手前の分岐器を通過中に運転席のモニタに旅客用乗降口の扉の異常が表示されていることに気が付いたが、そのまま運転を続けた。さらに、手稲駅のプラットホームが迫ってきたときに運転士知らせ灯が滅灯していることに気が付いたが、その後も通常どおりの運転を続け、手稲駅の所定の位置に列車を停止させた。同列車が手稲駅に停止した直後に、プラットホームで同列車の到着を待っていた旅客から同列車の車掌に対し、同列車最後部の左側(車両は前から数え、前後左右は列車進行方向を基準とする。)の旅客用乗降口の扉が20cmくらい開いていたとの申告があった。 なお、同列車には約30名の旅客が乗車していたが、旅客用乗降口の扉が開いていたことによる乗客の転落はなく、負傷者はなかった。 その後、同車掌及び検修担当者が点検を行い、同扉に鍵を掛けた状態で同編成の運転を継続したが、同日の午後に車両基地において部品を交換した後は、5月31日の第2734M列車まで、同扉の鍵を外した状態で運転を行った。5月31日の8時09分ごろ、本社検修担当からの指示により同編成の同扉は再度鍵を掛けた状態とされ、札幌運転所に11時09分ごろ入区した後に運転を打ち切った。 |
原因 | 本重大インシデントは、本件車両の1位戸閉めスイッチが、本件列車が稲積公園駅でドアを開いたときに、何らかの原因により閉検知状態のままとなり、本件列車が稲積公園駅を出発する際に本件車両の1位ドアが完全には閉まらない状態が発生したときにも閉検知状態を保持し、そのまま本件列車が出発できたために発生した可能性があると考えられる。その後、駅間走行中に列車の走行振動等により同スイッチが開検知状態に変化したためにモニタ装置が異常を検知した可能性が考えられる。 本件車両の1位ドアが完全には閉まらなかったにもかかわらず1位戸閉めスイッチが一時的に閉検知状態となった原因については、同スイッチの押しボタンが固渋した可能性が考えられるが、固渋の原因を明らかにすることはできなかった。 また、本件車両の1位ドアが完全には閉まらない状態が発生した原因については、同ドアのフェルト及び押さえ車の状態が影響を与えた可能性があると考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見(建議) | |
情報提供 | |
動画(MP4) | |
備考 |