
| 報告書番号 | RI2010-2-2 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2009年12月05日 |
| 区分 | 鉄道 |
| 発生場所 | 大村線 彼杵駅~川棚駅間(単線)[長崎県東彼杵郡東彼杵町] |
| 事業者区分 | JR |
| 事業者名 | 九州旅客鉄道株式会社 |
| 事故等種類 | 車両障害 |
| 踏切区分 | |
| 人の死傷 | |
| 都道府県 | 長崎県 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2010年10月29日 |
| 概要 | 九州旅客鉄道株式会社の長崎駅発佐世保駅行き2両編成の快速気第3236D列車は、平成21年12月5日(土)、ワンマン運転で大村線彼杵駅~川棚駅間を走行中、列車の運転士が戸閉め表示灯の滅灯を認めたため、直ちに非常ブレーキをかけて停止した。車内を確認したところ、後部車両の進行前寄り右側(前後左右は列車進行方向を基準とする。)の旅客用乗降口の扉が約2㎝開いている状況を認めたため、同旅客用乗降口の扉を鎖錠し、連絡を受けて駆けつけた社員が処置を行った後に運転を再開した。同列車には、乗客約40名及び乗務員が乗車していたが、旅客用乗降口の扉が開いたことによる乗客の転落はなかった。 |
| 原因 | 本重大インシデントは、本件ドアの戸閉め機械のピストン棒の接手ねじが破断したことにより、ドアを閉める力が作用しなくなったため、本件列車が走行中に開扉したものと考えられる。 接手ねじの破断は、破断面の状況から疲労破壊によるものと考えられるが、ドアが閉まる際に想定されていなかった曲げが繰り返し接手ねじに作用したため、接手ねじが強度不足となっていたことによるものと考えられる。また、接手ねじの材料に、疲労強度が図面指定の材料であるSS400より低い可能性がある硫黄快削鋼を用いたことが関与した可能性も考えられる。 想定されていなかった曲げが接手ねじに作用したのは、戸閉め機械とドアの戸吊り金具をつなぐピンが戸吊り金具の穴の下端と隙間が少ない位置関係にあった可能性があることと、戸吊り金具の穴が摩耗により変形していたこととが複合して、接手ねじの端部に上下方向の力が作用したためと考えられる。 |
| 死傷者数 | なし |
| 勧告・意見(建議) | |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |