
| 報告書番号 | RA2007-3-1 |
|---|---|
| 発生年月日 | 2005年04月25日 |
| 区分 | 鉄道 |
| 発生場所 | 福知山線 塚口駅~尼崎駅間[兵庫県尼崎市] |
| 事業者区分 | JR |
| 事業者名 | 西日本旅客鉄道株式会社 |
| 事故等種類 | 列車脱線事故 |
| 踏切区分 | |
| 人の死傷 | 死亡:負傷 |
| 都道府県 | 兵庫県 |
| 報告書(PDF) | 公表 |
| 公表年月日 | 2007年06月28日 |
| 概要 | 西日本旅客鉄道株式会社の宝塚駅発同志社前駅行きの上り快速電第5418M列車(7両編成)は、伊丹駅を平成17年4月25日(月)9時16分10秒ごろ出発し、猪名寺駅を通過した後、塚口駅を9時18分22秒ごろ通過した。その後、同列車は、名神高速道路の南にある半径304mの右曲線を走行中、1両目が9時18分54秒ごろ左へ転倒するように脱線し、続いて2~5両目が脱線し、最後部7両目が9時19分04秒ごろ停止した。 1両目は左に横転し、前部が線路東側にあるマンション1階の機械式駐車場奥の壁に衝突し、後部下面がマンション北西側の柱に衝突していた。また、2両目は中央部左側面が1両目の後部を間に挟んでマンション北西側の柱に、後部左側面が北東側の柱に、それぞれ衝突するなどしていた。さらに、3両目は前台車全2軸が左へ、後台車全2軸が右へ、4両目は全4軸が右へ、5両目は前台車全2軸が左へ、後台車全2軸の左車輪がレールから浮いて、それぞれ脱線していた。なお、6及び7両目は脱線していなかった。 本事故による死亡者は107名(乗客106名及び運転士)、負傷者数は562名(乗客562名。兵庫県警察本部から提供のあった情報による。)である。 |
| 原因 | 本事故は、本件運転士のブレーキ使用が遅れたため、本件列車が半径304mの右曲線に制限速度70km/h を大幅に超える約116km/h で進入し、1両目が左へ転倒するように脱線し、続いて2両目から5両目が脱線したことによるものと推定される。 本件運転士のブレーキ使用が遅れたことについては、虚偽報告を求める車内電話を切られたと思い本件車掌と輸送指令員との交信に特段の注意を払っていたこと、日勤教育を受けさせられることを懸念するなどして言い訳等を考えていたこと等から、注意が運転からそれたことによるものと考えられる。 本件運転士が虚偽報告を求める車内電話をかけたこと及び注意が運転からそれたことについては、インシデント等を発生させた運転士にペナルティであると受け取られることのある日勤教育又は懲戒処分等を行い、その報告を怠り又は虚偽報告を行った運転士にはより厳しい日勤教育又は懲戒処分等を行うという同社の運転士管理方法が関与した可能性が考えられる。 |
| 死傷者数 | 死亡:107名(乗客106名及び運転士)、負傷:562名(乗客) |
| 勧告・意見(建議) | 建議 |
| 情報提供 | |
| 動画(MP4) | |
| 備考 |