報告書番号 | AI2008-01-2 |
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発生年月日 | 2007年06月27日 |
発生場所 | 北海道新千歳空港滑走路19R上 |
航空機種類 | 飛行機 |
事故等種別の分類 (Occurrence Category) |
RUNWAY INCURSION ATM/CNS |
飛行の段階 (Phase of Flight) |
TAKEOFF |
人の死傷 | |
航空機区分 | 大型機 |
型式 | ボーイング式767-300型 ボーイング式777-200型 |
登録記号 | JA767F-JA8967 |
運航者 | スカイマーク株式会社、全日本空輸株式会社 |
事故等種類 | |
報告書(PDF) | 公表 |
公表年月日 | 2008年11月28日 |
概要 | 本件は、航空法施行規則第166条の4第1号に規定された「他の航空機が使用中の滑走路からの離陸の中止」に該当し、航空重大インシデントとして取り扱われることとなったものである。 スカイマーク株式会社所属ボーイング式767-300型JA767Fは、平成19年6月27日(水)、同社の定期730便として、東京国際空港に向けて、新千歳空港滑走路19Rから離陸のための滑走を開始したのち、同滑走路を横断している航空機に気付き、21時09分ごろ離陸を中止した。この航空機は、全日本空輸株式会社所属ボーイング式777-200型JA8967で、同社の定期79便として19時53分に東京国際空港を離陸し、新千歳空港滑走路19Lに着陸した後、誘導路B9Nから誘導路A8Sに向けて滑走路19Rを横断していた。 JA767Fには機長ほか乗務員7名、乗客150名の計158名が、JA8967には機長ほか乗務員10名、乗客235名の計246名が搭乗していたが、両機とも負傷者はなかった。 |
原因 | 本重大インシデントは、飛行場管制席管制官が、スカイマーク株式会社所属ボーイング式767-300型JA767F(以下、「A機」という。)に対して19R上での待機を指示する計画を立てながら誤って離陸許可を発出し、その錯誤に気が付かないままB機に19Rの横断を許可したため、離陸滑走を始めたA機が19Rを横断するB機を視認し、離陸を中止したことによるものと推定される。 飛行場管制席管制官が誤って離陸許可を発出したことについては、同管制官に疲労があったこと及び交代の目当てがないまま1時間を超えて同じ管制席で業務を行っていたことにより、注意力が弛緩したことが関与した可能性が考えられる。 また、同管制官がA機からリジェクトの通報があるまで錯誤に気がつかなかったことについては、A機が19Rの離陸滑走開始点で待機していると思いこんでいたこと、全日本空輸株式会社所属ボーイング式777-200型JA8967に19Rの横断を許可したのち地上管制席に移管したため19Rの横断を終了するまで同機を見ていなかったこと及び視認進入を行っているANA729の存在を気にして飛行場面をよく見ていなかったことが関与したものと考えられる。 さらに、運用主任及び地上管制席管制官が、飛行場管制席管制官の錯誤に気が付かず、リジェクトの通報があるまで状況を把握できなかったことについては、適切な人員の配置が行われず、運用主任が副管制席等複数の席を兼務していたこと、地上管制席管制官は運用主任が席を離れた際に副管制席を兼務していたことにより、適切な注意配分が行われず、飛行場の走行地域全体に注意を向けることができなかったことによるものと考えられる。 |
死傷者数 | なし |
勧告・意見 | 意見 |
情報提供 | |
動画(WMV) |