JSTB 運輸安全委員会

概要

報告書番号 AA2011-4-1
発生年月日 2007年12月09日
発生場所 静岡県静岡市葵区南沼上
航空機種類 回転翼機
事故等種別の分類
(Occurrence Category)
SYSTEM/COMPONENT FAILURE OR MALFUNCTION (NON-POWERPLANT)
LOSS OF CONTROL-INFLIGHT
飛行の段階
(Phase of Flight)
EN ROUTE
人の死傷 死亡:負傷
航空機区分 回転翼航空機
型式 ユーロコプター式EC135T2型
登録記号 JA31NH
運航者 オールニッポンヘリコプター株式会社
事故等種類 墜落
報告書(PDF) 公表
公表年月日 2011年04月22日
概要  オールニッポンヘリコプター株式会社所属ユーロコプター式EC135T2型JA31NH(回転翼航空機)は、平成19年12月9日(日)、空輸のため、東京都東京へリポートから静岡へリポートへ向けて飛行中、10時53分ごろ、静岡県静岡市葵(あおい)区南(みなみ)沼(ぬま)上(がみ)に墜落した。
 同機には、機長のほか同乗整備士1名計2名が搭乗していたが、 機長は死亡し、同乗整備士は重傷を負った。
 同機は大破したが、火災は発生しなかった。
原因  本事故は、同機が飛行中に同ロッドが破断したため、TRの操縦が不能となり、事故現場付近上空まで飛行し、減速後、右旋転に移行し、急激に高度を失って墜落し、機長が死亡し、同乗整備士が重傷を負ったものと推定される。
 同ロッドが破断したことについては、同ロッドとヨー・アクチュエーターとの締結部の緩み、ボール・ピボットの固着及び固着による共振現象により、同ロッドに疲労強度を超える繰り返し曲げ荷重が作用したことによるものと推定される。
 ボール・ピボットが固着していたことについては、内側リングと外側リングとの接触面における腐食により生成された赤さびが両リングのすき間で体積膨張したため、両リングの動きが拘束されたことによるものと推定される。
 同機が墜落したことについては、機長が、減速操作したところ右旋転に移行したことから、復行しようとしてエンジン出力を増加する操作をしたため、同機は、右旋転が加速して操縦不能となり、急激に高度を失ったことによるものと推定される。
 機長が死亡したことについては、ショルダー・ハーネスを装着していなかったため、墜落時の衝撃により上体が前屈し、サイクリック・スティックに胸部を強打して心臓を損傷したことによるものと推定される。
死傷者数 1名死亡(機長)、1名重傷(整備士)
勧告・意見 意見
情報提供
動画(WMV)
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